玉川上水の辺りでハナミズキと共に

春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえてすずしかりけり (道元)

*龍勢祭り

2017年10月12日 | 捨て猫の独り言

 毎年10月の第2日曜日に秩父市吉田にある椋神社で「龍勢祭り」が開催される。龍勢は農民ロケットとも言われている。朝の8時40分から15分おきに30本の龍勢が豪快に秋空高く舞い上がる。日本の祭りの中で異彩を放つ祭りの一つだと思う。今年の第2日曜日は季節外れの気温上昇が心配されるほどの上天気だった。出かける決心をしたのは朝食後だった。

 私の龍勢祭り見学はこれで3回目だ。かなり前に秩父市在住の友人に招待してもらったのが初回だった。それはよく晴れた日だった。家人を初めて案内した昨年の2回目は、残念なことに開催が危ぶまれるほどの空模様だった。やはりいい条件の祭りを記憶に残すべきだと思い3回目を決心した。暑すぎたなどと言うのは贅沢というものだ。

 

 プログラムには順番、点火時刻、径寸、奉納者、龍名、製造流派・製造責任者が記載されている。吉田龍勢保存会長のあいさつ文の中に「龍勢は、吉田は元より国内では草薙、朝比奈(静岡県)、海外ではタイ、ラオス、中国に伝承されています。いずれもバンブーロケットと云われ、竹筒に火薬を詰めて打ち上げます。吉田の龍勢は江戸末期には現在の木製筒の形になったようで、これが他所との大きな違いです」とあった。

  

 私が東京に移住してきたのは昭和44年だ。この年に正丸トンネルが開通して西武鉄道が秩父へ延長されている。西武秩父線の開通で、東京から直に爆発的な人の流入が起き、秩父札所巡りも観光を兼ねた一般参拝者が急増したという。私が初めて秩父盆地に足を踏み入れたのは、この西武秩父線の開通の後まもなくの頃だった。先に述べた友人の結婚式に参列するためである。今から45年ほど前のことだが、それ以来秩父を数えきれないほど訪れている。

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