以前から「歌詞もない、歌詞があっても外国語で意味が分からない、曲から人はなぜ「寂しさ、悲しさ」を感じるのだろうか。」と疑問を持っています。
寂しい曲と悲しい曲 - Various Topics 2 (goo.ne.jp)
最近話の流れで、再びその疑問を出した私に、友人が送ってくれたメールの一部を貼り付けます。
「・・・音楽と感情の関係については、前も言いましたが、西洋音楽では一部定式化されていました。フィグーラについては前に参照しましたが、調についてもそうです。長調が明るい、短調が暗いというのはまずお分かりと思いますが、西洋音楽の調は24種類あって(上述の12の音に、それぞれから始まる長調と短調があるので)、本来絶対音感がなければ区別はつかないはずですが、そういう人を前提としてか、例えばシャルパンティエというバロック時代のフランスの作曲家はこういっています(https://lesbophilia.blogspot.com/2020/07/key-and-character-translation.html):
ハ長調 (C): 陽気で好戦的な調子
ハ短調 (Cm): 陰鬱で悲しみ嘆く調子
ニ長調 (D): 楽しくて非常に好戦的な調子
ニ短調 (Dm): 真剣で敬虔な調子
変ホ長調 (E♭): 残酷で峻厳な調子
変ホ短調 (E♭m): 恐ろしくておぞましい調子
ホ長調 (E): けんか好きで派手な調子
ホ短調 (Em): 女々しく、恋に落ちていて悲しみ嘆く調子
ヘ長調 (F): 怒り狂っていて正気を失っているような調子
ヘ短調 (Fm): あいまいで悲しみ嘆く調子
ト長調 (G): 甘く楽しい調子
ト短調 (Gm): まじめで壮大な調子
イ長調 (A): 楽しくて牧歌的な調子
イ短調 (Am): 柔らかくて悲しみ嘆く調子
変ロ長調 (B♭): 壮大で楽しい調子
変ロ短調 (B♭m): あいまいで恐ろしい調子
ロ長調 (B): 悲しみ嘆く調子
ロ短調 (Bm): 孤独で憂鬱な調子
・・・」
これだと、「そもそも長調の曲を明るく感じ、短調の曲を暗く感じるのはなぜ?」となりますが、「長調、短調の違いくらいは分かっても、よほど有名な曲以外は曲名や目録番号も覚えられない。」私のような人間にはありがたい知識です。
(少なくとも、題名を見てもピンとこない曲(楽章)がどんな雰囲気かを想像できます。)
いくつか曲を抜粋。(なお、私はバロック、特にバッハが大好きです。モーツアルトは「退屈」と感じてしまいます。)
A minor (イ短調)柔らかくて悲しみ嘆く調子
Gil Shaham Performs Bach's Violin Sonata No. 1 in A minor - YouTube
D minor (ニ短調)真剣で敬虔な調子
J. S. Bach - Partita No.2 in D minor BWV 1004 - Gil Shaham - YouTube
E major (ホ長調)けんか好きで派手な調子
Gil Shaham Performs Bach's "Partita No. 3 in E Major: Preludio" - YouTube
E flat major (変ホ長調)残酷で峻厳な調子
G major(ト長調)甘く楽しい調子
Mischa Maisky plays Bach Cello Suite No.1 in G (full) - YouTube
参考:
仮置き: