けさ、ネットでニュースを見ていたところ、
樹齢2000年、屋久杉倒れる
という読売の記事が目にとまりました。
環境省屋久島自然保護官事務所によると、高さ約3メートルの部分から折れ、幹が横倒しになっていた。上部が枯れて欠損し、幹の一部は空洞化していたが、倒れた原因は分からないという。
だそうです。
残念なお話ですが、天寿をまっとうした「大往生」だと解釈したいものです。
ここで思い出したのが、昨年4月20日の記事「『木』について考えてみた」で引用した伝説の宮大工・西岡常一棟梁のおことば。
檜の寿命は二千五百年から三千年が限度ですが、杉やったらこれが一千年、松やったら五、六百年ぐらいですかな。
木の命には二つありますのや。一つは今話した木の命としての樹齢ですな、もう一つは木が用材として生かされてからの耐用年数ですわ。
<中略>
この寿命をまっとうするだけ生かすのが大工の役目ですわ。千年の木やったら、少なくとも千年生きるようにせな、木に申し訳がたちませんわ。
<中略>
生きてきただけの耐用年数に木を生かして使うというのは、自然に対する人間の当然の義務でっせ。そうしたら木の資源がなくなるということはありませんがな。木というものはそないなもんですわ。
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倒れた「翁杉」はどうなるのでしょうか? そのままほったらかして、自然のなすがまま、森の生物たちにご利用いただくのも「手」ですが、できることなら製材して、それで何かを作って(建てて)、屋久島世界遺産センターなどの島内の施設で使えるようにしていただければうれしい…
そういえば、今年3月に倒伏した鎌倉・鶴岡八幡宮の大銀杏はどうなったのでしょうか?
元の場所近くに植え直された幹の下部や、元の場所に残された根からは新芽(ひこばえ)がわさわさと生え、順調に成長しているようです(鶴岡八幡宮のHP「新着情報」をご覧くださいませ)。
よかった、よかった・・・。
で、倒伏後、三つに切断されたという大銀杏の上部ふたつはどうなった?
輪切りにして展示するだけじゃつまらない。では何に使う?
「木のこころ」というサイトによりますと(イチョウのページはこちら)、
主な用途は、そろばん珠、硯箱、盆などの器具材、鉛筆材、木魚や印判などの彫刻材、 越前・若狭その他の地での漆器の木地などがあげられる。そのほかによく知られているのがマナ板で料理屋などでの調理用のマナ板として今でもよく求められるのがイチョウとヤナギであろう。このマナ板は厚さ6~9cm、幅45~60cm、長さ2mの無節であることが条件となるため、その稀少性から銘木の扱いを受けている。板としては張板、裁縫板にも用 いられてきた。
調理用に関連して言えば、中華料理用にも欠かせない木でマナ板に使われるが、その場合、大径の丸太を輪切りにしたものが使われる。
碁盤や将棋盤としても使われ、カヤより数段に安いが、カツラより高く評価されている。
残念なことに、供給が稀なことと、軽軟さから建築用材としての利用はあまりない。
う~む、、、、後世に伝えられるような使い方は、なかなか難しそうですナ
やはり新芽(ひこばえ)たちにがんばっていただくことにしましょうか。
【追記】屋久島のことを書いたら、こちらに言及しないのはいかがなものか と思う次第です。
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「ASCENSION」のアートワークや、「THE TOUR OF MISIA 2007 ASCENSION」のパンフレットで使われた写真の多くは屋久島で撮影されたもの。
屋久島には是非、いつか行ってみたいものです。
ただ、高温多湿が苦手な私に合う場所なのか、チト疑問ではありますが…
(2010/09/11 18:30)
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