「かなり珍しい遺構を見てきた(その2)」のつづきで、秋田城趾訪問記の最終回です。
2010年10月の仙台旅行の際、多賀城市にある東北歴史博物館に行ってきました。
こちらの記事には屋外展示のことしか書きませんでしたが、特別展「多賀城・太宰府と古代の都」も観てきました。
この特別展は、
長年の調査研究によって明らかになった古代多賀城の姿を紹介するとともに、東の多賀城に対し、西日本における地方政治の拠点であった大宰府、そして当時の都であった平城京・長岡京・平安京の様子について、各地の貴重な考古・歴史資料を網羅して紹介します。
というもので、秋田城趾から出土した木簡、墨書土器、鉄製鍔釜、漆紙文書なども出品されていました。
そして、この時初めて見たのが、「籌木(ちゅうぎ)」なるもの。
細長く薄い木片でして、秋田城趾出土品収蔵庫には出土品の現物が展示されていたほか、「古代水洗厠舎」の中にもレプリカが置かれていました。
お気づきかも知れませんが、この「籌木」とは、
正面をていねいに削って仕上げた棒状のもので、用途は現在のトイレットペーパーです。古代の水洗トイレの沈殿槽(浄化槽)からたくさん見つかっています。
というもの
いくら「ていねいに削って仕上げた」としても、いかにも痛そうで、現代に生きる幸せを感じたのでありました。
ちなみに、上の写真で「籌木」を入れた小箱の左下に厚板が写っています。
このトイレを使う場合、大きく開いた便槽の上にこの厚板を二枚渡し、その上に足をのせてしゃがんで・・なんだとか。
厚板がないと、こんな具合。
酔っ払った状態でこのトイレを使用するのは、かなり危険だと思われますな
大穴に落っこちて、
○○まみれになってすべり台を転げ落ちるなんて、想像するだけでおぞましい…
鳥肌を立てながらも、秋田城趾の見物&散策に満足した私は帰宅するべくバス停のある新国道に向けて歩き始めますと、甲高い鳥の鳴き声が聞こえました。
あの鳴き声は、もしかしてキジ?
辺りを見回すと、藪の中にキジがいました
野生のキジを観るのは、高校生の時、高校の敷地内で親子連れのキジを見かけて以来のことです。
歴史だけでなく、自然も楽しめるなんて、なんて良い場所なんでしょ。
それなのに、こんなに閑散としているなんて、ホント、もったいない
秋田市教育委員会は秋田観光コンベンション協会あたりと組んで、秋田城趾をもっとアピールしたら良いのにネ。
今月末に秋田市で開催される「東北六魂祭」に来られる方々、ぜひ秋田城趾にも足を伸ばしてくださいませ
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