三日坊主日記

本を読んだり、映画を見たり、宗教を考えたり、死刑や厳罰化を危惧したり。

顕正会の終末論(1)

2023年11月19日 | 問題のある考え

知人の住むマンションに入ろうとしたら、新聞をたくさん持った男女3人が出るところで、私に新聞をくれました。
見ると「顕正新聞」でした。

顕正会は「日蓮大聖人に帰依しなければ日本は亡ぶ」、「早く国立戒壇を建立すべし」と説いています。
国立戒壇とは、日本が国家として建立する本門の戒壇です。

「顕正新聞」を読み、顕正会も終末を説いていることを知りました。
「顕正新聞」(令和5年6月5日号)「阿部日顕の臨終」特集号にある浅井昭衞さんのお話の中にこうあります。

もし日本の人々が、いつまでも日蓮大聖人の大恩徳を知らず、背き続けるならば、自身の成仏が叶わぬだけではない、日本が亡びる。

https://kenshoshimbun.com/issue/230605_depraved.html

「顕正新聞」(令和5年2月5日号)、一月度総幹部会での浅井昭衞さんの講演から引用します。

日本はいま戦後78年において最大の危機に直面しております。
そのゆえは、「悪の枢軸」といわれる共産主義・軍事独裁国家たる中国・ロシア・北朝鮮の三国に、この日本が包囲されてしまったからです。


出世本懐成就御書には次のようにある。

日本国の大疫病と、大飢渇と、どしうちと、他国より責めらるゝは総罰なり。


日蓮在世での「総罰」がいかに凄まじかったか。
正嘉2年・3年の大疫病と大飢饉では「死を招くの輩既に大半を超え」と『立正安国論』に書かれている。
そして、建治から弘安にかけての大疫病と飢渇はさらに激しかった。

「どしうち」とは、北条一門で内乱が起きたこと。
「他国より責めらるゝ」とは大蒙古による侵略。

なぜこのような総罰が起きたのか。

それは当時の日本国が、邪法の悪僧どもに唆されて、大慈大悲の御本仏日蓮大聖人を悪口罵言し、流罪に処し、ついには御頸を刎ね奉るという大逆罪を犯したゆえに、諸天がこの国を罰したのであります。


いま、再び「総罰」が現れつつあるを感じている。
「大疫病」は、コロナの大流行。
「大飢渇」は、地球温暖化に伴う異常気象で世界各地で大飢饉が起きている。
さらにロシア・ウクライナ戦争で食糧の輸出が停止された。
これまで食糧輸出国であった20数ヶ国が輸出制限にふみ切っている。
インフレと食糧危機がいま世界を覆いつつある。
「どしうち」とは、日本の中で内乱が起こること。
日本は親米派と親中派が激突して必ず争乱が起こる。
「他国より責めらるゝ」とは、日本は核兵器を保有し、かつ侵略的な中国・ロシア・北朝鮮の三国に包囲されている。

「王舎城事」には

今生に法華経の敵となりし人をば、梵天・帝釈・日月・四天罰し給いて、皆人に見懲りさせ給えと申しつけて候。

蒙古襲来の大罰は、大聖人様が諸天に申しつけてなさしめ給うた。

やがて中国をはじめとする三国の侵略が始まるとき、日本国の一切衆生は、国亡び命を失う恐怖から、始めて
「日蓮によりて日本国の有無はあるべし」
との大聖人様の絶大威徳と大慈大悲にめざめ、一同、頭を地につけ掌を合わせて
「助け給え、南無日蓮大聖人」「南無妙法蓮華経・南無妙法蓮華経」
と必ず唱えるに至る。

https://kenshoshimbun.com/issue/230205_crisis.html

「顕正新聞」(令和5年4月5日)、三月度総幹部会での浅井昭衞さんの講演からです。

日蓮大聖人を信じ奉るか、背くかによって、日本国の有無も、人類の存亡も決する――ということです。


台湾侵攻こそ第三次世界大戦の発火点である。
アメリカも中国との対決姿勢を一段と強める。
アメリカの尖兵的役割を担わされる日本を中国は憎み、血祭りに上げる。

これ日本が、御本仏日蓮大聖人に背き続けた罰であります。

https://kenshoshimbun.com/issue/230405_renewal.html

キリスト教が説く終末では、選ばれた人たちは天国へ生まれますから、信者にとって終末は希望です。
しかし顕正会は、日蓮に帰依しなければ日本が滅びると説きます。
顕正会の信者だけが救われるというわけではありません。

この終末論は日本中心史観というか、世界が目に入っていないように感じます。
日蓮にとって世界とは日本、朝鮮、中国ぐらいで、地球全体という視点はありません。
世界と無関係に日本が存在しているわけではないのですが。

それにしても、日本人全員が顕正会の信者になり、国立戒壇が建立されれば、中国は台湾を攻撃せず、北朝鮮は核兵器を廃棄、ロシアとウクライナは即時和平、地球温暖化は解消、飢餓はなくなる、新型コロナウイルスは消滅するというのでしょうか。

コメント
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