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社会保険労務士としての日々の業務を行う中で、考えたこと、感じたこと、伝えたいことを綴る代表コラム。

転勤に関する最近の傾向

2022-10-23 21:21:24 | 労務管理

ここのところ転勤に関する顧問先からのご相談がとても多いです。それも内容としては本人が転勤を受け入れないなどの案件ではなく、転勤するにあたって配偶者に対する対応についてのご相談がほとんどです。このブログでも2022年4月4日のブログで「配偶者転勤等同行休職について」として取り上げているのですが、さらにその応用編といったご相談が多いです。例えば、配偶者転勤同行制度を創設したいだけでなく、配偶者の転勤に同行することを認めて配偶者の転勤先でのテレワークを認めたいとか、配偶者の転勤に同行するため退職することにした人を優先的に再雇用する制度を入れたい、などかなり色々なケースが出てきています。また転勤することになった際の配偶者への対応について、過剰ともいえる要望も出てきているように思います。

転勤についての法律の定めは、労働契約法第3条3項の「仕事と生活の調和への配慮」と育児介護休業法第26条の「労働者の配置に関する配慮」が主なものかと考えます。特に指針(平成21年厚労省告示509号)においては、「子の養育又は家族介護の状況把握」と「労働者本人の意向のしんしゃく」、「就業の場所の変更を伴うものとした場合の子の養育又は家族介護の代替手段の有無の確認」を配慮するものとしています。今のところ育児や介護を抱える場合への配慮にとどまっていますが、現実は法律より先に進んでいる感じです。

コロナ感染拡大によりテレワークが当たり前の世の中になったことが「働き方」について大きな影響を及ぼしたことは間違いないと思いますが、いくつかの大きな意識の変化の中で「転勤」に対する捉え方が一つあげられると思います。その意識の変化が企業にも社員にも感じられるところです。

平成29年3月30日に厚生労働省雇用均等・児童家庭局でまとめた「転勤に関する雇用管理のヒントと手法」では「配置の変更(異動)を通じて、企業内の人材の需給調整や人材育成が行われてきた」とあり、まさにその通りなのですが、配偶者である女性も仕事をしている場合の転勤となるとやはり昔のようにはいかない現実があると感じます。そこで転勤に関する意識が現状どのようなものなのかという点に興味がわきました。検索してみたところ「エン・ジャパン」が行った『エン転職』1万人アンケート(2022年6月)転勤に関する意識調査がヒットしたのですが、内容としてはかなり驚きました。主な内容を取り上げてみると以下の通りです。

・64%が転勤は退職のきっかけになると回答…この数字は正直驚きです。転勤を理由に退職したという数字は今のところ小さいですがエピソードを見ると家族のことで転勤を理由に退職したケースが多いようです。

・コロナ禍で転勤への意識が変化したは2割で、良いと思わなくなったは年代で若干差があり、20代48%、30代60%、40代以上59%となっており、20代が他の年代より否定の割合が小さいのは身軽ということもあるのかと思います。よいと思うようになったというコメントには、コロナでずっとどこにも行けなかった分、転勤で違う地域に行けるのは良い、転勤を機に都会に住みたいと思うようなった又は地元に帰るなどの転勤は良いなど、コロナ禍を経た内容が興味深いです。テレワークの影響も感じます。

・2019年のアンケートにもありますが、転勤についての承諾ポイントは「家賃補助」「昇進・昇給」「転勤期間が決まっている」「単身赴任手当」「やりたい仕事ができる」「転勤先を選択できる」という順であり、これは企業へのアドバイスの際に役立ちそうな情報だと感じます。

転勤に対する社会の対応と働く人の意識の変化や配偶者転勤同行制度についてのテーマは、この先も注目していってアドバイスの引き出しを増やしていきたいと思います。

・『エン転職』1万人アンケート(2022年6月)転勤に関する意識調査
https://corp.en-japan.com/newsrelease/2022/29780.html

・「転勤に関する雇用管理のヒントと手法」厚生労働省雇用均等・児童家庭局
https://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-11903000-Koyoukintoujidoukateikyoku-Shokugyoukateiryouritsuka/0000160191.pdf

父親が銀行員だったので高校2年の最後の転勤まで、引っ越し、転校、転勤が私の人生の大きなイベントでした。確かに転校により受験は不利になるし、修学旅行がいつも転校直後で楽しくなかったり、転校当初よそ者扱いでいじめられたりということもありましたが、今考えると、それらがあっての今の自分だと有難くさえ感じています。15歳で親元を離れて学校の寮に入り自分の考えを持つようになりましたし、父親のことを考えても、地方支店時代は支店の人たちがお正月に家に来られたり、何かと接点も多く、子供の私にとって一番父を身近な存在として感じた時代だったように思います。そういう経験から転勤が一概によくないものとは考えていないというところが本音です。

先月、いつも通っていた「おまかせ亭」が閉店してしまいました。渋谷2丁目に事務所を移した20年前から特にランチでよく通ったお店の突然の閉店にショックでした。ここのところランチに行っても入れなかったりでしばらく行けていなかったのが心残りです。最後にオムライスとデザートのケーキ食べて、フロアのおじさんに挨拶したかったな。

・おまかせ亭入口 ・シェフとフロア3人の人形(お店を作った当時作ったのかな)・藤井さんが転んだ席                                  

  

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