百姓通信

自然と素直に向き合い、全身で風を感じて私は百姓しています。
①土づくり②循環型③無農薬・無化学肥料④永続性を大切に!

学生さん達からの手紙 その2

2009-02-13 20:44:26 | 農業
昨日に引き続き
☆大規模ではなく、個人の規模で農業にたずさわったほうが良いのでしょうか。
 小さな規模(といっても野菜中心なら2ha以上、水稲中心なら10ha以上)で、丁寧に行う農業は有効だと思っています。一方で産業としての農業のカタチもあると思います。ただし、農業は自然からの恵みであり、一方的な大量栽培は何かの負の要因で簡単に崩壊してしまうリスクを持っていることは肝に銘じておく必要があります。
☆収量重視は大切なのでは・・・
 収量だけを追求するようでは農薬や化学肥料の多肥を否応なく強いられがちです。大切なことは、農薬や化学肥料の多肥は土を枯れさせ、持続性を無くす可能性が高いということ。また、収量を上げることだけを目指すと、質の低下を招きかねないということです。
☆地域型農業と産業型農業は共存できないのか。
 共存できると思います。ただし、産業型も出来る限り持続可能な形を模索すべきであり、私達も新しい光源を使った植物の密室栽培やエネルギーを自ら生み出す方法等を模索しています。全てを自然に任せるのではなく、ある一部を出来るだけ人間の手で管理可能にすること。そして、質の高い農畜産物の栽培飼育をすることが大切だと思っています。

学生さん達からの手紙

2009-02-13 01:18:10 | 農業
年末にある大学で、学生さん達とお話をさせていただく機会を頂いた。
その学生さん達からその時お話した内容に対してのご意見やご質問、ご感想等をわざわざ先生から頂き、感謝、感謝!!!
頂いた質問の中から少し抜粋すると
☆政府がすべき大規模農家に対する有効な支援策は・・・
 実は、何も支援していただかなくっても、いや別にして頂かないほうが良いような気がしています。以前から、補助金に浸った農家が離農する事例は多く見受けられます。慣行農法(農薬や化学肥料を使用する従来からの農業)から有機農法へ移行する際の所得保障等有効な施策はあると思われますが、規模の単純な大型化(といっても水稲なら60ha以上)に対しての補助施策では、我々農家は大量生産⇒販売価格の低下という構図からなかなか免れないため、あまり有効ではないと考えられます。
☆日本の食はまずどこから改善すべきでしょうか?
 地産地消の食材を活かした学校給食の導入が一番手っ取り早いような気がしています。地元の美味しいお米や野菜を食べた子ども達が、家庭でその話をする。⇒お母さん達が子ども達のためにその美味しいお米や野菜を求めて地元の栽培農家を訪ねる⇒農家も子ども達のために頑張って更に美味しいお米や野菜づくりに邁進する、というような正のスパイラルを期待しています。
☆自給率が低下している中で、今から農業はどう変わるべきですか。
 畜産の飼料の自給率は更に低いこと。小麦や大豆の自給率は極端に低いこと。種子の自給率もかなり低い。等が課題であり、実は野菜の自給率(81% 平成19年)は極めて高い。ということから、国内での種子の確保及び在来種の保存、国内での飼料の製造(有機性廃棄物の再生)・栽培(飼料用穀物その他)、無農薬小麦・大豆の栽培面積の拡大を推進していくべきではないかと思います。