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永人のひとごころ
田中角栄の基礎知識5・角福戦争
田中角栄の基礎知識
5
角福戦争
余りに対照的な2人の男
佐藤栄作首相の後継を巡り、激しく火花を散らした角栄と福田赳夫、二人の長きにわたる戦いは、その名を取って『角福戦争』と呼ばれている。
東大を首席で卒業し、大蔵官僚になった福田に対し、「馬喰(ばくろう)のせがれ」だった角栄。本来勝負にならない筈の2人による「総裁レース」は、戦後政治史におけるもっとも有名な権力闘争の一つである。
「三角大福」が立候補した1972年の総裁選で、角栄は辛くも勝利し、13歳上の福田よりも先に総裁の座を射止める。
その後三木おろしでは共闘した二人だったが、1976年に福田が総理になると、角栄は福田政権の長期化を阻止し、盟友の大平正芳を総理にするため暗躍する。
何かと周囲に対立イメージを煽られ続けた二人だったが、心の奥底では互いに『自分にはない相手の能力』を高く評価していたとの証言は多い。
角栄は総理時代狂乱物価を抑えられるのは君しかいない、と福田に頭を下げ蔵相就任を依願したこともある。
人気の高かった角栄を相手に、いつも福田は『ヒール』を演じることが多かったが、福田がいたことによって角栄は『半端な仕事は出来ん』とばかり、がむしゃらに働き続けたのも事実である。
国民の利益にもなった良きライバル関係。
福田は1995年に死去したが、その後息子である康夫が親子2代で総理になり、さらに現在は孫『福田達夫』の代に地盤が受け継がれている。
6・日本列島改造論に続く。
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