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永人のひとごころ
こころの除染という虚構123
こころの除染という虚構
123
道子は言う。「もう眼は点、突然の素晴らしい解除。住民説明会もなし、通知1枚が送られてきただけ。前触れは測定だけ。12月初めに電気事業連合会が来て測っていった。
まさか解除はないだろうと思っていた。除染したといってもまだすごく高かったし」
道子はすぐに市長への手紙を書いた。伊達市ではフォーマットを用意し「市長への手紙」を受け付けるようになっている。何より、訴えたいのは「解除」の理不尽さだった。
「住民間の分断が解除すれば戻ると思っているのですか?元へ戻るはずがありません。分断させたのは市長ですよ!分断をなくすためには不公平をなくすことです。そうしてから解除すればよいのではないですか!!
それぞれの家庭の除染が済んだとはいえ、地域は高い線量です。年間1ミリを目指すというのであれば、それを実行し、成果が見られてから解除でも遅くないと思います。小さい子どもの健康が本当に確保できるのか?この状況が本当に安心といえるのか、具体的にわかるように説明してください」
12月18日付で、市長から返事があった。署名のみが手書きのものだ。
「・・・・ご指摘のように、コミュニティーの分断状況に至ってしまったことは憂慮に堪えない問題であると認識しております。
従いまして、この状況を解消するためには国による早期の指定解除が必要であるため、現在優先的に除染に取り組んでおります。除染が進み放射線量が下がることによって、指定解除につながるものと思っております」
何を言っているのか。もはや解除になっているのだ。しかも南相馬市では除染が済んでいないことを理由に、解除を受け入れていないではないか。
それなのに伊達市は、除染途上において解除を受け入れたのだ。小国の住民たちの間で住民不在、住民無視のやり方に怒りが巻き起こる。喜明が言う。
「解除なんて、除染が完了していないのに言語道断だと。住民には何の落ち度もないのに一方的に指定を受け、地域が破壊され、説明会もなしに今度は解除だと」
2013年1月22日上小国と下小国の両区民会長、小国地区復興委員会委員長、石田坂ノ上住民代表。月舘町相葭の住民で、原子力災害現地対策本部長に、
「特定避難勧奨地点、除染途上での解除反対並びに住民説明会を求める緊急要望書」を提出した。
ここには住民の怒りがありありと綴られる。続く
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