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大谷翔平語録⑲

大谷翔平語録
九・イチローからのアドバイス

「見るだけでも勉強になるんですけど、実際に教えていただいて、すごく勉強になったかなと思います」

 大谷は野球少年のころからイチロー氏(現マリナーズ球団会長付特別補佐)のプレーを見て、憧れていた。イチロー氏へのあこがれは周知のことであり、今更語ることでもないのかもしれない。
ただ、少年のような無邪気な笑顔で互いがフイールド上でのやり取りを楽しんでいる姿を見ることができたのは貴重な瞬間だった。

 2018年5月4日、マリナーズの本拠地、セーフコ・フイールド(現T-モバイル・パーク)で初めてプレーした大谷は、試合前に素直な感想を述べた。あの時の言葉は、何年たっても筆者の記憶に残る印象深いものだ。
打席でもそうでしたけど、野球教室に来た小学生がすごく張り切っていいところを見せようという、そういう気持ちだった。勝ちたい気持ちにプラスしてそういうところがあるんじゃないかなと思うので(先発マウンドで)一人ひとり頑張りたい

 いいところを見せたい相手はもちろんイチロー氏だった。試合前に対面し、あいさつしようとした瞬間に逃げられ追いかけっこをした“名場面”も記憶に新しい。
僕はずっとテレビでしか見てこなかったので、同じグラウンドにいるっていうのは変な感じはしました。対戦はなくなりましたけど、今日の打席でもそうですし、何とかいいところを見せられるように頑張りたいなと思っていたので、試合も勝てて良かった

思い通りのプレーができない
メジャー1年目の出来事だが、当時の言葉を並べるだけでも特別な感情が伝わってくる。
やっぱり憧れている選手に、見てもらいたいというか、いいところを見てほしいのはどの選手もそうかなと思いますし、ずっと目標にして頑張ってきたところで、自分のいいところを出したいなと

ずっとテレビでの場所だったので同じ左のバッターボックスに立てたというのもそうですけど、すごいきれいな球場で楽しんでプレーできた

光栄なことですし、僕のことについて話してくれるだけで僕はもうそれで満足なので、すごくうれしいなと思っています

ワクワク感とともに最初の打席では力んでいたことも明かした。
球場の雰囲気からそうなったのか、祖fれ友イチロー氏の存在がそうさせたのか。
どちらもあると思いますし、アメリカに来て一番力んでスイングしていたんじゃないかなと思います

 結局大谷とイチロー氏の“夢の対決”が実現することはなかった。ただ、世代交代のタイミングが奇跡的に重なったことでパイオニアの魂は受け継がれた。大谷はイチロー氏のもとに足を運び、直接アドバイスを受けたこともあった。

キャンプの時、なかなかプレーで思い通りいかなかった。精神的なこともそうですけど、一番経験されていて、話を聞いてみたいなと思い、話をさせていただいた。それから気持ち面でもそうですし、技術的にも進歩してシーズンに入ることができて感謝しています

 メジャー1年目、開幕前の出来事だった。憧れの存在に背中を押され、開幕から投打で大活躍。
直接対決の機会こそなかったが、イチロー氏の存在はメジャーで二刀流を続ける大谷にとって欠かせなかったはずだ。続く

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