小さな庭

デジタルな仕事について20数年、だからという訳でもありませんが、アナログな世界に惹かれます。

足立美術館の庭園

2012-01-19 | 旅行

少し古い話で申し訳ありません。いつもコメントをいただいているkurakさんから、山陰の足立美術館について書かれていたので、今回、出雲・松江を旅行したときに立ち寄った足立美術館の感想を少し・・・。

 

どじょうすくいの発祥の地で有名な安来市は、松江市の隣に位置し、フランスの旅行ガイド「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」で三つ星をとったことで有名になった足立美術館があります。

のどかな田園風景の広がる場所に広大な敷地を有し、最寄りの鉄道からはだいぶ離れているのでほとんどが車での来園になるのでしょうか。これまた広大な駐車場があります。

私たちが前夜泊まった玉造温泉から無料シャトルバスで40分ほどかかりました。

 

この美術館は地元安来出身の実業家、足立全康氏によって開館されたもので、庭園をつくるにあたり、借景の視界にはいる電柱は道路を外して低い水田の中に建てられているのだそうです。

 

 

また、横山大観のコレクションは世界一の規模を誇っているもので、足立全康氏の横山大観への情熱は計り知れないものがあると思いました。他にも近代日本画、地元の陶芸家「河井寛次郎」や「北大路魯山人」などの作品が集められていました。

美術館の庭園は、海外での評価も高く、米国の日本庭園専門誌が発表した日本庭園ランキングでは、この庭園が8年連続「庭園日本一」に選ばれているのだそうです。(ちなみに京都の桂離宮が2位)ミシェラン・グリーンガイドにおいても、最高評価の「三つ星」ということで、圧倒的に評価の高い日本庭園なのですが・・・。

果たして日本人にとって、この評価はどんなものだろうかと思いました。この庭園は整い過ぎて、すこし風情に欠けているように思ったのは私だけでしょうか。やはり日本人の心である質素さや古さの持つ美しさには少しかけ離れたように思いました。

しかしながら、やはりその借景をいかした枯山水の庭は圧巻でした。

  

横山大観の名作「白沙青松」を再現したと言われる「白砂青松庭」

 


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8 コメント

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足立美術館 (Hana-Photo)
2012-01-20 19:13:15
こんばんは。

Akikoさんの記事を読んで、だいぶ前、TVで足立美術館の庭園の放送を見たことを思い出しました。
詳細は覚えていませんが。。。

冬の雪の風景と、緑の季節の光景は、また違うのでしょうね。
確かに、隙がないほど、ピシッと整っていますね。



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確かに整い過ぎ (kurak)
2012-01-20 22:19:07
この庭園は確かに整い過ぎてますね。
多分西洋人の目から見れば何となくヨーロッパの庭園に通じる所がある様に思えます。
やはり日本人にはもっと自然な佇まいが合っていると感じてます。
でもそのスケールの雄大さや四季の変化を楽しむには素敵な庭園だと思いました。
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出雲の旅 (TUKASA)
2012-01-20 23:00:40
もう何年前のことでしょう、実家(神戸)に帰った折に
出雲、足立美術館、鳥取砂丘のコースでドライブしました
日本海に沈む夕日の綺麗だった事を思い出して

確かに足立美術館の庭園は整い過ぎて
ガラス越しに眺める其れは美しい絵のようでした
庭の散策も許されない、一幅の絵ですね
展示物の多さは見ごたえがありました。

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どうなんだろう・・・ (あや)
2012-01-21 16:28:48
綺麗に整った庭園なんですね。壮観です。
 若いころは計算されつくした庭園を見てすごいと思い、惹かれましたが、年を重ねるうちに、自然の良さが好きになっているような気がします。
 でも、旅先でこんな素敵な庭園に巡り合えるのも、またいいかも。どちらにしても、私も行ってみたい!

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素晴らしい庭園!! (chiyo)
2012-01-21 20:40:15
美術館の庭園は評価通りの自然と人工の調和美の素晴らしさに感銘します。
でも自然に触れながら散策も好きです。
ブログのおかげで視野が少し広がった気がします。
これからも楽しみにしています。
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絵画のようですね! (shige)
2012-01-23 15:08:06
足立美術館の庭園はほんとうに絵画の様ですね。とても整っていてお手入れが大変そうと思ってしまいました。
時には、こんな庭園を見て静かな時間を過ごすのもいいですね。雪と庭園が調和していて素敵です。
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三ツ星の庭園 (ユリ)
2012-01-23 20:32:31
美術館の庭園は非の打ち所が有りませんね。日本人気質の計算され尽くした美しい仕上がりだと思いました。海外評価が高いのは納得かも知れません。
何時か出雲大社、厳島神社には是非行ってみたいと思っています。なかなか機会がありませんが・・・。今回の出雲・松江の旅は色々参考になりました。
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枯山水の庭 (Akiko.H)
2012-01-24 21:38:02
>Hana-Photoさん
私も足立美術館については、テレビで知りました。そして、是非行ってみたいなと思っていたところ、山陰旅行に行った折に寄ることができたのですが。
行くまでは、実はどこにあるのかよくわからなかったのです。
もっとたくさんの方が観ることができるといいですね。

>kurakさん
薄っすらと雪化粧した庭園も見応えがありました。
春の若葉から始まって、その借景の季節の移ろいが、庭園を一層引き立ててくれるのでしょう。

>TUKASAさん
日本海の夕日をご覧になったのですね。
私たちも宍道湖からサンセットをのぞむはずでしたが
少し太陽は覗いたものの、沈むところまでみることはできませんでした。
足立美術館の庭園には専属の庭師がいつも手入れをしているのだそうです。まさに名画のようですね。

>あやさん
フランス庭園のような幾何学的な植栽などにも興味はありますが、やはり日本庭園は落ち着きます。
ある意味では、日本庭園こそ計算されつくしているようにも思います。

>chiyoさん
本当は、自然こそ一番調和がとれているのでしょうね。枯山水の庭は、その自然に近づこうと作られたように思います。

>shigeさん
枯山水の庭は、近景、中景、遠景から成り、1枚の風景画を見るようです。もっと時間をかけてじっくり鑑賞したい庭園だと思いました。

>ユリさん
今回は2日間だけでしたので、出雲と松江だけに絞りましたが、山陰山陽はまだまだ行きたいところがたくさんあります。厳島神社もその一つです。
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