人が生きる世の中(サランサヌンセサン)
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韓国ドラマ「その女の海」(2017年 KBS 120話)
韓国ドラマ「その女の海」(2017年 KBS 120話)はのんびりとした展開がいいですね。脚本が良いのでしょう。悪役の殺人未遂などのシーンもありますが、この先ドラマがどう動いていくのか、謎めいたような出来事もあり、毎日楽しみに観ています。
クッパ屋のシーンはほっとします。製麺会社と製粉会社の争いもありそうで、企業ものドラマとしても見ごたえがあるかもしれません。
1970年代のドラマなので縫製工場がでてきました。悪い工場長が管理する作業場の女工たちは、朝早くから夜遅くまで寝不足のままミシンを踏んで、ケガをする女工もいます。給料も搾取されていました。このようなシーンがあると、「ノチャサ」の歌”四季”を思い出してしまいます。
ただ一つ、文句を言わせてほしい。主人公が下手。表情が全然変わらない。ハトが豆鉄砲をくらったような。セクシーアイドルグループ「レインボウ」のメンバーだそう。同じアイドルでも「輝けウンス」のキム・ドンジュンは演技が達者です。
1970年代を舞台にした「TV小説」の主人公には、演技を本格的に学んだ演技力のある新人を抜擢してほしいです。アイドルグループの人は現代もののトレンディドラマか、明るいホームドラマなどの主人公でいいんじゃないかと常々思っています。
現在放送中のKBSTV小説「その女の海」が面白くて、2012年放送の「ポッキ(ボクヒ)姉さん」以来の秀作だと思いながら観ています。正統派のTV小説です。
父親の愛人が家で同居、異母弟を海で亡くし自分を責める、父親が無実の罪で10年服役、婚約者を社長の娘に奪われる、勤務先の二重帳簿不正で無実の罪で解雇される、婚約者の子を身ごもり家族に黙って家を出ていく、製粉会社の女社長に助けられて家政婦として暮らし、無事出産して子供を育てる、家出中に母親がガンで亡くなる、女社長の孫と愛し合う。製粉会社も麺会社の悪だくみで経営危機に陥ったり、家族の秘密があったりと。
いろいろと大変な出来事ががおきていて、書きながら驚いてしまいます。でもゆっくりとした展開と、ゆったりとした音楽と、穏やかなナレーション(声優ソ・ヘジョン서혜정 )で観ていて全然疲れません。
次につながる伏線が所々にあって、ドラマの展開を予想することがまた楽しみでもあります。
序盤の懐中時計は?
海で亡くなった弟は?
朝鮮戦争避難時の財産は?
製粉会社は乗っ取られるのか?
ヒロインは愛する人と結ばれるのか?
母親の出現で事態はどう動くのか?などなど。
地味でありながら見せ場がたくさんあります。緩急をつけた脇役さんがのんびりしています。反共法での有無も言わせぬ逮捕も少し描かれました。
チョ・ビョンギは悪役が多いのですが、製粉会社を支えるチャン部長役で出演していてうれしくなります。
「ポッキ(ボクヒ)姉さん」に出演していた3人の配役もまたうれしいです。チェ・ウソク、チョ・ソンヒョン、チェ・ミニ。
「冬のソナタ」チェ・ジウのポラリス同僚コンビ、パク・ヒョンスク、ソン・ジョボムもTV小説の常連になっています。
https://youtu.be/TvZxAkpUdbQ ←クリックしてYoutubeで観る
「その女の海」94話は肩を落とすような涙の回でした。主人公スインの恋人ソヌは偶然、スインの母親が自分が探していた母親と同じ人だと知って、兄妹ということになり失意で苦しみます。もがきながらも気を取り直してスンイを諦めることにしました。
上の画像は94話のワンシーンです。
スインの母親(自分の母親)を呼び出したソヌ。母親に会いたかったのです。でも母親はもうこんな風に呼び出すことはやめてと拒絶します。社長室で考え込み一人涙するソヌ。
数年前スインの家に下宿していたテスにスインの母親(自分の母親でもある)のことを聞きます。
「いい人だ」と答えます。
父親が刑務所入っていたころは母娘大変だったのではと聞きます。
「母親二人とみんなで寄り添って暮らしてました」と答えます。
母親が二人?
「はい。実の母親は亡くなったんです。」と答えます。
バーでお酒を飲みながら、本当の兄妹ではないのに、結婚できない理不尽さに一人苦しむソヌでした。
エンディングタイトルが流れ2分30秒から落ち着いたナレーションが。忘れられないワンシーンです。
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