マガジンひとり

オリンピック? 統一教会? ジャニーズ事務所?
巻き添え食ってたまるかよ

(川の流れのように)低きへ流れる

2012-05-08 23:22:09 | Weblog
立て続けに深刻な事故が起こってみて、闇金ウシジマくん・スーパータクシーくんでは諸星ら乗務員のタクシー会社員としての勤務の実態などもつぶさに描かれていたことに思い当たるが、もっと絞って高速バスってことでも、ナニワ金融道の肉欲棒太郎が神戸から広島への移動で使ってたっけか。車体にはJRとの表示が。





7日にNHK・クローズアップ現代でやっていた「検証 高速ツアーバス事故」。直接的な原因は「運転手の居眠り」にしても、その背景に何があるのかを、同業者の証言など集めて構成していたが、最も大きな原因は、バス事業参入の規制緩和による過当競争だと。
たくさんの中小事業者が参入して値下げ競争が行われ、市場は10倍以上に拡大したものの、このほど発覚した「日雇い・ピンハネ」や「長時間1人での深夜運転」が常態化。運転手自身、家族や親戚に「夜行バスには乗るな」と言っていたくらい、いつ大事故が起こっても不思議でない状況を招く。



マンガ同人誌を作るのに、原稿のデータ化や写植(マンガの台詞の文字を入れる)のお手伝いをお願いしていた方のもとで、6日の日曜に最後の詰めの作業をして、きょう印刷所へ入稿。
6日にやることは、写植のチェック、目次やあとがきや奥付のレイアウト、局部に消しを入れるなど、そんなに多くなかったんだけど、けっこう時間がかかって、その方は作業中NHKのTVを付けっぱなしにしており、大相撲中継が終わって、なにやら不穏な空気が。
私だけか。
AKBのジャリタレが、震災の被災地でチャリティー公演とかなんとか。
被災者を前に、稚拙な歌や踊り、果ては「山手線ゲーム」とか。観衆やその方は平気みたいなんだけど、私はもう不快でたまらなくて背中の方からうつ病忍び寄ってきたわ。



バス事故へ話を戻すと、ツアー客を募る旅行会社から「陸援隊」がバス運行を請け負うまでの間にもブローカーみたいのがいて中間搾取するうえ責任関係があいまいになるのだが、きょうの朝刊に載った記事によれば、陸援隊が雇った「日雇い運転手」の河野容疑者自身、大型2台など4台のバスを持って、中国人観光客を乗せる無許可営業「白バス」を営んでたのだと。
震災のため仕事が激減していたが、今年に入り月100時間ほどバス運転し、その半分は「河野交通」としての個人営業。責任の所在もクソも、なにがなんだか。





同人誌といえど本を刷るとなると、さまざまにお金や労力のやり取りも発生するので、責任があるというか、まあ久しぶりに仕事した感じだ。この複雑な世の中で、みなさんよく毎日働いて、所帯を持って家族養ったりできてるもんだ。
会社に勤めて働いてる人も、別の局面ではお客さんなわけで、膨大な相互作用の積み重ねが、世間を廻り廻る因果関係。
ナニワ金融道はバブル崩壊後の1990年代に描かれたが、各種の改革が行われるより以前に、すでに人びとが会社として個人としてさまざまな脱法行為に手を染める様子も描かれる。なかなか、「規制緩和による過当競争」がすべて悪いとも言い切れない。
しかし、ナニワ~より後、よりいま現在を反映する闇金ウシジマくんで執拗なまでに描かれるのは、同じ脱法行為でも、それに伴うリスクを、立場の強い者が立場の弱い者に押しつけることにより、破綻が早まり、強い者も無傷では済まないし、弱い者には無残な結末が待つという、タチの悪い因果。
高速バスの東京と大阪を結ぶ価格例では、8千円くらいが妥当とみられるところを、3千円というにわかには信じがたいような価格帯まで値下げ競争が行われ、お客と業者が重すぎるリスクを背負わされたが、事業を管轄する国土交通省のお役人にとって大事故が起こるまでなんら危機意識を呼ばなかったろうし、AKBの貧困ビジネスによって引き起こされるリスクが秋元康に及ぶことはないのと同じだとも申せましょう。
コメント
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