湘南徒然草

湘南に生まれ、育ち、この土地を愛し、家庭を持ち、子育てに追われ、重税に耐える一人の男の呟き。

「バブル経済」について、正しく論じられていない

2021-01-29 11:07:26 | Weblog
私がサラリーマンをしていた約10年間は
ちょうど「バブル経済」の前後にあたります
不景気の中で、なんとか頑張って仕事を憶えようとしていた私は
建築業から不動産業へと転身し
その直後に「バブル経済」を目の当たりにしたわけです

何が何だか分からないまま、不動産業界は景気が良く
周囲には、金回りの良い連中が現れてきました
当然ながら、サラリーマンの私でも、多少は景気の良い気分にはなりました
しかし、浮かれ騒ぐほど高収入にはなりませんでしたし
入社直後から好景気でしたので、それが普通だと思っていましたし
高卒の中途採用社員でしたので、給料そのものが良くありませんでした

今から振り返ると、景気の良かったのは、ほんの少しの期間でした
すぐに景気は萎んでしまい、わりと、苦しい時期が多かったように思います
この点は、日本の経済評論家の全てが間違っています
優秀なエコノミストである高橋洋一氏ですら、間違っています

日本における不動産バブルは1985年から1987年の2年間ほどであり
それ以後は、右肩下がりの厳しい現実を受け入れるしかありませんでした
ちなみに、株価のピークは1989年12月でした

経済評論家が土地問題を論じて間違うのは
彼らが、政府の土地評価データを基に論じるからです
政府のデータは3年以上遅れてしまうため、まったく役に立ちません
土地評価の見直しは3年の1度するのですが
急激な値上がりをそのまま反映させると大変なことになってしまうので
そういう場合、徐々に評価を上げることになり
その結果、4年ものズレが生じてしまったのです

不動産経済は、現場を知らない者には語る資格がありません
多くの経済評論家は、今なお、地価のピークは株価の2年後としてしまっています
これでは、まともな議論は出来ません
2年前と2年後では、話がまるで違ってしまいます
それが平然とまかり通っているのが「バブル経済」の論評です

もう「バブル経済」そのものを知らない世代がエコノミストになっています
知っている世代ですら、とんでもないミスをしています
若い人達は、それを下敷きに論じるわけですから
多分、日本では「バブル経済」について
今後も、正しく論じられるチャンスは少ないでしょう
コメント
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