無意識日記
宇多田光 word:i_
 



もう即刻2曲の90秒バージョンを配信リリースして欲しい気分だが、無理かな。一体いつフルバージョンが聴けるのか。このまま何度もYouTubeを観続けていたらいざフルを手にした時宮野真守の声が入っていないのに違和感を感じそうで怖い(笑)。

2曲。即ち、英語版『Don't Thinj Twice』の存在が途轍も無くデカい。寧ろこちらが本命なのかもしれない。インタビューを待たねばならないが、こちらが先に作詞され『誓い』の方が後、という可能性がある。

『Don't Think Twice』、「二度考えるな」という意味だが、『Can You Keep A Secret?』を「誰にも言わない?」と訳した感じで訳すならば「もう迷うな」くらいだろうか。結構難しい。

この歌、まずシンプルにサビの『I don't wanna know baby, I don't wanna know』がグサグサ刺さるのだ。有り体に言って"超キャッチー"で、しれっと全米シングルチャートに紛れ込ませても何ら違和感がない。いや、反対側に突出しているという意味で違和感があるかもしれないが。何かそれ位に"大ヒットが確約されている"雰囲気を纏っている。好き嫌いを別にして、このリフレインは聴いた人の耳から離れない。

なお、英語詞の聞き取りの正しさは保証しない。ヒカルはかつて『蹴っ飛ばせ!』で『I want your baby』と歌ったのだ。そら普通『I want you, baby』やと思うやんか。せやから、油断ならへんねん。

一方、『誓い』の方は、ほぼメロディーは同じ筈なのにその「大ヒットの予感」が(私は)しないのだ。歌詞の乗り方と言ったらいいのか何なのか…メロディーの強さのわりにこちらの掴む「枠組み」みたいなものが相変わらずあやふやだ。まぁ同じくあやふやな『花束を君に』があれだけ受け入れられたのだからそれ以上に愛されるとは思うのだが、ついつい私は「相変わらず、今の邦楽市場には"大ヒットの枠組み"が存在しないままなのだな」などと思ってしまうのだ。全米市場には相変わらずシングルヒットの土壌が存在し、「こうきたらこうくる」感覚があるのだが、日本にはない。そして、『Don't Think Twice』はその枠組みにドンピシャにみえる。適切なプロモーションさえすればバカ売れとなるだろう。当然、少なくともiTunes Store USA総合チャート第1位は射程圏内だ。いや、確定事項かもしれない。同時期のライバルの有無次第か。

ついつい形容の為に市場の話を持ち出してしまったが、『Don't Think Twice』『誓い』ともに、市場云々という野暮な話を抜きにして、メロディーと歌詞と歌唱が心に刺さる。その感覚が、尊い。刺さった歌はもう既に自分の心の中に確固とした場所を築き上げていて、もう一生離れる事はないだろう。この期に及んでそのような「歌との出会い」を齎せるヒカルはそれだけで凄すぎるが、どこかそれが平常運転のように見えるのが、もう何かもう。これ以上悩まない事にする。現実は想像より遥かに魅力的なのだ。

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『誓い』。この日本語の響きがこの日を境に意味を変えてしまったのではないかという位の衝撃がいきなり襲ってきた。宇多田ヒカルファンだけでなく世界中のキングダムハーツファンが驚喜した突然の新曲発表。いや本当、参った。

実はどう反応すればいいかかなり迷っている。曲調はもう純度100%以上の濃縮過還元な宇多田ヒカル&Utada Hikaruテイストの泣きのメロディーと歌詞。冒頭で『運命なんて知らない』といきなり16年前の『キングダムハーツ』の主題歌『光』の歌詞とリンクさせられた時点でもう降参である。あとはひたすらそのメロディー遣いに翻弄されるだけ。

だからこそ、自分がこのまま絶賛してしまっていいものかという「迷い」が生じている。迷いのない曲調であるからこその迷い。殆どマッチポンプ、わざわざ自分で迷いを探しに行っている。

どう足掻いてもキラーチューンである。ここ3部作がやや実験的な作風で、それでも『あなた』があれだけ売れたのだから凄いブランドだと思うが、そのブランド力がなくても売れるだけの力強さをこの曲は単独で持っている。それが『キングダムハーツ』という世界規模の強力タイアッ…いや、もう一心同体まではいかなくても一蓮托生の間柄、タイアップというよそよそしさではもうないか、兎に角、強く共に歩むコラボ相手がいる。これはもう桁外れの評価を受けるしかない。

実際、ヒカルが浮かれているようにすらみえる。『Tadaa』だの『そわそわ』だの非常に自覚的に浮かれている。「ゲーム開発が遅れるならフライングでフル尺解禁しちゃうぞ」とか、契約の事を考えたら冗談でも言いづらい。余程自信があるのだろう。現実にはやらないだろうが、フライングリークという反社会的行為に手を染めてもなお「よくぞこの名曲を公開してくれた」という評価が上回るだろうという読みすら感じさせる。

大爆発。そういう予感が強い。だからこそ私はここで勝手に不安になっている。ヒカルに倣って一緒に浮かれた方がいいのかもしれない。「幸福が怖い」とか「こんなに幸せでいいのかな」とかよくわからない言い回しを口走ってしまいそうで。それ位に曲が強力だ。宮野の声がなかったら冷静に戻れなかっただろうよ。

ひとまず、落ち着こう。まさか2月の時点で歌が聞けるだなんて思っていなかったからまだ混乱している。過剰に盛り上がる事なく出来るだけ冷静にこの歌たちに向き合っていきたいぜ。

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