無意識日記
宇多田光 word:i_
 



BWのシンセの響きはホント小室哲哉を思い起こさせるな~とカラオケVer.を聴きながら今書いている。アレンジで大切なのは音を増やす事より減らす事であって、どこまで削って大丈夫なのかを見極める事を洗練と呼ぶ。光はその点大胆過ぎる程大胆で、COLORSの凄さはあの音の少なさにある。そして、あれだけシンプルなままで世に問える自信と勇気が見事だとはかつてから指摘してきた通り。然し光は、リズムトラックは削らない。ExodusのCrossover InterludeをOpeningと聴き比べればわかる通り、光はどんな曲でも大抵このタイプのリズムパターンを欠かさない。勿論そうではない楽曲も多々あるのだがウワモノに隙間の多いCOLORSやBLUEでもリズムはみっちりあの感じで打ってくる。リズム。ノリ。光はコードから曲を書くらしいが、このリズムの躍動感がなくてはメロディの筆が進まないのではないのだろうか。鼓動の音、血脈の音。揺籃から墓場まで、生きて時を過ごす光のリズムがあのリズムだというのなら、これからどれだけ音楽性が変化しようとあのリズムだけは変わらない、かもしれない。FINAL DISTANCEはそのリズムを、DISTANCEで出来上がっていたそのリズムを一旦取っ払って完成した珠玉のバラードだが、この過程からもわかる通り、一旦あのリズムを通さなければ美しい結果は現出し得なかった。仮にそのリズムがいつも通りで在り来たりで耳馴染みがよくて人によっては飽きてきていようとも、光はそのリズムを落としてはならない。彼が、音楽を、歌を連れてくるのだから。たとえ完成した音から彼が居なくなっていたとしても、それは彼が通り過ぎる必要があったのだから彼が不要ということにはならない。嵐の後の風にあなたの香りがするのなら、あなたがどれだけ間違ったことをしていようが悩んでいようがこちらを向いてくれなかろうが、それが私をココに連れてきてくれたことには間違いがないのだから、素直にその風の匂いを胸いっぱい吸い込もう。洗練から程遠い、嵐にかき乱された土の上をまた歩み、新しい芽を育て、一瞬かもしれなくても花を咲かそう。どうして私は待ってばかりいたんだろう――

春だなぁ、また暴走しちまったい;

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いつの間にやら年度末だ。DVD/Blurayが来年度に持ち越すのは当初から決まっていた事ではあるが、何だか慌ただしいまま春を迎えつつある。16年前も、地震の災害に茫然となっている所にテロ事件が巻き起こるというしっちゃかめっちゃかぶりだったから、今後何が起こるかなんて予断をもってる場合ではない。そんな日々だからこそ、普段通りに、今まで得たモノに感謝し、これから得るモノに思いを馳せたいと思う。結局、UtaDA名義も合わせれば光の新曲は98年以降毎年リリースされている。ただ、年度で区切るとするならば2003年度は空白になるのだが1月にCOLORSはあったしイケイケもあったし、04年2月にはヒカ5もあったから端境期という程度か。2010年度もSC2の珠玉の5曲のお蔭で随分と楽しませて貰った。流石に今年、或いは2011年度の新曲リリースはないだろうがLIVE作品が2つもリリースされるとなればこの充実は素晴らしい。受け手のワガママをいうならば、全力で頑張ってくれている照實さんには酷な言い方になるが、ITF10は少し発売が遅れてくれる位で丁度いい。EMIとしても、光が不在の時期は過去作品の再リリースなどに力を入れるのではないか。BoxSetの発売とかされると今から台所事情の心配をしなくてはならなくなるが、光が休んでいる時期位にしか出来ない企画もあるだろうから(すぐには思い付かないけれど)、まぁ折角なので色々と仕掛けて欲しいものだ。そんなに人員を割り当てられるかどうかはわからないけれど。


あらら、"今年度の総括"をするつもりが来年度への期待ばかりになっているな。そりゃそうだ、2010年度の最大の出来事はWildLifeの開催であり、その熱気を会場に行けなかったひとたちと今度は映像作品で分かち合って初めて、2010年度の総括が出来るのだから、来年度への期待と今年度の総括は同時にしなきゃいけないのだ。まぁゆっくり待つと致しますか。あぁLIVEまた行きたいなぁ。(←ゆっくり待てよ)

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