多忙な歳末、早めの昼飯をリンガーハットで。かきちゃんぽんとの限定品があり、味噌スープにカキじゃ土手鍋風かな、とよく見たら、トムヤムクンスープも選べるとか。で、薬味は柚子胡椒。
ちゃんぽんの形跡は皆無だが、アジア系海鮮麺風で辛旨い。ぜひお試しを。
ちゃんぽんの形跡は皆無だが、アジア系海鮮麺風で辛旨い。ぜひお試しを。
先日の銀座・茨城マルシェでの食イベントにて、冬の味覚・アンコウの吊るし切りの後、鍋の試食も行われた。民宿しのはらのご主人に、平潟のアンコウ鍋にまつわるお話を伺ったあと、熱々のできたてを味わった。
アンコウ鍋はそもそも、漁師が船の上で食べていたもの。水分が豊富な魚のため、水を使わずに鍋に仕立てられるから、手間がかからず重宝した漁師料理だったという。水揚げ地である北茨城市の平潟では、この漁師の「どぶ汁」を各宿でアレンジして供しており、郷土の味として評判が高い。
どぶ汁の「どぶ」とは「全部」の意味で、頭と中骨以外はほとんど捨てるところがない所以。先ほど吊るし切りしたのは7キロで、およそ7人前相当。いまは常磐沖で上がる上物は少なく、まかない食から高価になってしまったが、「だからこそ、ここぞという時に味わってほしい鍋です」と篠原さん。
この日のもどぶ汁仕立てのアンコウ鍋で、本来の水を使わないのに近いもの。味噌仕立てのため、一般のアンコウ鍋よりコクがあるという。その姿からプルプルのコラーゲンたっぷりな皮。シャキシャキと歯ごたえある胃。アラながら味の深いエラやヒレ、もったり濃厚な卵にアンキモ。そして澄み切った淡白さの身。「七つ道具」の七様な味と食感に、黙々とがっついてついおかわりも。
そば粉が力強く、打ち立ては香りと甘みと風味が強い常陸秋そば。八溝山系のミネラル豊富な水と優れた米を用い、県北12蔵それぞれの個性あふれる地酒。ともに味わった品々も、当地の食の豊かさを伝える実力派揃いだ。冬の茨城県北は、鱈腹ならぬアンコウ腹になるまで、食べ応え充分なようである。