ウマさ特盛り!まぜまぜごはん~おいしい日本 食紀行~

ライター&編集者&散歩の案内人・上村一真(カミムラカズマ)がいざなう、食をテーマに旅をする「食紀行」を綴るブログです。

町で見つけたオモシロごはん…大船 『レストラン ミカサ』の、オムライス

2014年11月28日 | ◆町で見つけたオモシロごはん
大船はかつて松竹の撮影所があった、映画の街として知られる。跡地のそばにある「ミカサ」は、そのスタッフや俳優、女優にも贔屓にされた洋食屋だ。ロケにも使われたという洋館風の外観、当時にしてはハイカラだったろう店内のたたずまい。下町風情のこの地にありながら、今なお映画制作が盛んで華やかな頃の名残をとどめる、瀟洒な雰囲気を醸し出している。

撮影所御用達の店だけに、メニューにはそこで働く人たちの意向が反映されたものもある。「カツめし」は、カツレツとライスをナイフ&フォークで食べるのが時間がなく面倒、ということで生まれた品だ。醤油味のご飯の間にカツとキャベツを挟んだそれは、いわばワンプレート洋食か洋風カツ丼か。忙しい撮影関係者に向けた、融通と遊び心による名物だろう。

これと双璧の人気メニューが、洋食屋の定番といえるオムライスだ。一般的にはチキンライスをオムレツでくるんで仕上げるが。ここのはチキンライスの上にオムレツをのせたスタイル。しっかり目に焼かれたオムレツにスプーンをかけたとたん、半熟の玉子がトロリとくずれ流れる。これが酸味の効いたチキンライスと程よくからみ、食味は極上のオムライスそのものである。

ふわとろの甘いオムレツ、鶏肉ごろごろの本格チキンライスをそれぞれ味わい、いざオムライスとしてかかることに。そこで嬉しいのが、ソースが二種類も添えてあること。まんまトマトのフレッシュさ炸裂のケチャップは、子どもの頃の記憶に繋がる懐かしい味わい。シイタケにシメジにマイタケたっぷりのドミグラスソースは、深い薫香の中にさらりと苦味がよぎる大人のテイスト。どちらもグレイビーボートが空になるまで、しっかりかけ回さずにはいられない。

千変万化のその味には、多彩な個性派俳優が出入りした店ならではの、とりどりな華を感じられたような。名残がほぼなくなった界隈ながら、撮影所ゆかりの洋食はそのレシピに、往時の賑わいや面影を伝え残しているようにも思える。

大船てくてくさんぽ1

2014年11月28日 | てくてくさんぽ・取材紀行
所用で訪れた大船は、かつて松竹の撮影所があった街。跡地はイトーヨーカ堂と女子大になってしまい、わずかに残る緑地公園の一角に立つ小さな碑だけが、往時を記している。

でも周辺をぶらり歩けば、随所にその名残が。バス停や信号名、橋の名などに刻まれる「松竹」の文字に、撮影所あっての街の形成だったことが感じられる。

一度だけ行ったシネマワールドの記憶も、もうかすかになってしまった。

崎陽軒のシウマイ

2014年11月23日 | 旅で出会った食メモ
遠方からの知人からのいただきものには、ハマらしい返礼を。このところ、崎陽軒の真空パックシウマイを、おみやげを兼ねて伝播推進にいそしんでいる。

崎陽軒はもとは明治41年に、横浜駅(今の桜木町駅)の売店として創業。中華街の料理店で出されていたのをヒントに、昭和3年からシウマイを売り出した。駅売りゆえ冷めても美味しいことに力を入れ、豚肉に北海道猿払村産のホタテを加えてあるのは、ハマっ子の常識。陶器の醤油さしの「ひょうちゃん」は、ハマっ子の定番コレクトアイテムでは?

おみやげついでに自分用に一箱買って、15個一気食いすればこれぞハマっ子の至福なり。

つや姫@酒田

2014年11月22日 | 旅で出会った食メモ
いただきものが多かった今週、続いてはきらきら羽越観光圏から、つや姫をいただいた。酒田の米蔵・山居倉庫のロゴ入りで、米どころ庄内の銘柄米の味が楽しみだ。

きらきら羽越観光圏とは、秋田県、山形県、新潟県3県10市町村で連携した観光誘致施策で、これまでもモニターツアーに何度か呼んでいただいた。紅葉の最上川、出羽三山のガイドツアー、北前船と豪商本間様の街酒田、洋館並ぶ文化の街鶴岡、芭蕉と奥の細道の象潟、人情温かな鮭の街で名前に愛着?ある村上など。

今年も冬のモニターツアーの案内をいただき、雪の最上川下りに始まり新装なったクラゲの加茂水族館、産直イタリアンのアルケッチャーノのランチ、さらに寒ダラ祭りに酒蔵見学とくれば、こりゃ参加は決まりだね。

水軍焼き@三原

2014年11月21日 | 旅で出会った食メモ
今日のいただきものは、日頃とっても懇意にしている三原市の方から。名物のマダコを丸ごとギュッと焼いた、その名も水軍焼きだ。ちぎりながら酒のつまみにしてもいいし、刻んでご飯と炊き込めば名物のタコ飯にもなる優れものである。

三原は尾道と広島の間に位置するため、観光的にはやや通過点となりがちだ。でも、駅のすぐ裏手に聳える三原城や、クリームパンの八天堂に代表される多彩なご当地スイーツ、生で食べられる刺身やタコ天丼といった各種タコ料理など、ちょいと下車して楽しめるポイントが駅のまわりに多い。

しまなみ海道の玄関口である三原港もあり、多島海観光の拠点としても面白い。故郷の因島へ渡るフェリーが発着している割に街を歩いたことがあまりなく、今度の帰郷時には三原攻めをしてみるかな?