ウマさ特盛り!まぜまぜごはん~おいしい日本 食紀行~

ライター&編集者&散歩の案内人・上村一真(カミムラカズマ)がいざなう、食をテーマに旅をする「食紀行」を綴るブログです。

一献一品出合い酒@水道橋

2014年11月05日 | ◆一献一品出合い酒
広島風お好み焼きの店「花子」にて、銀神龍×カキのバター焼き。広島愛にどっぷり浸る面々の集いなら、蔵元の地から運んできた希少な銘酒を傾けながら、問答無用なザ・広島のアテを合わせての、このコンビが似合う。

乾杯に続く観光ネタの懇談で座が温まり、中盤から目白押しの当地の味覚に舌鼓。満を持していざ開栓、選者自信の酒の味比べだ。プラス14度の辛さに構えると、きつさのない丸みを帯びた舌触り。手作りの酒米を手作りで醸す、丁寧繊細な飲み口が優しい。杯を干したら間髪入れず、丸々プリプリのカキ粒を口中へコロリ。爽快鮮烈な潮の香を、舌へ残る酒香が後押しするかのようだ。追っかけ一杯、迎えてひと粒。蔵元庄原は帝釈の清流と水揚げ地瀬戸の早潮が、合わさり畝るような一期一会。

そうじゃのう、ほいじゃけんと、懐かしい言葉が酔いとともに、ついこぼれ出そうな馴染み深い宴。締めのお好みが出てくる頃には、おしい!も泣ける!もごっちゃになった最高潮、みんなまとまり瀬戸内は、ひとつ。一献一品の小さな酒宴、ブチええが天下泰平なり。

町で見つけたオモシロごはん…杉田 『飛龍』の、サンマーメン

2014年11月05日 | ◆町で見つけたオモシロごはん
神奈川県あるあるで、ローカル麺として話題になるサンマーメン。名前からとあるビジュアルがイメージされるだろうが、ニシンそばのサンマ版ではない。漢字で書くと「生馬麺」、生はしゃっきりした、馬は載せるの意で、シャキシャキの具材のせの中華麺である。

かながわサンマーメンの会のサイトによると、発祥は中区の中華料理屋のまかないで、当初は肉ともやしのあんかけそばだったという。現在のは、栄養価の高い五色に基づいた野菜類をのせているのが特徴で、白は白菜、黒はキクラゲ、赤はニンジン、黄はタケノコ、緑は葉物。トロリとしたあんと、これらシャキシャキの野菜たちの、食感のコントラストが味の真骨頂である。

地元の商店街の中華料理屋でも、チャーシュー麺やワンタン麺などと並び、サンマーメンはごく普通に品書きに名を連ねる。ビタミンたっぷりの野菜をザクザク、トロトロのあんにからめた麺をドゥルドゥル。そして、あんで封じられ最後まで熱々のスープをズゾッとすすり。ハマの普段使いのローカル麺は、流行りの風邪など一発で吹っ飛ばす、お安く栄養満点の逸品だ。