鶴岡のメジャー観光スポットといえば、致道博物館。警察署や郡役所の白い木造のレトロ建築、山形の山間部で代表的な田麦俣の民家(写真)など、地域の特徴的な建造物が集まっている。館内の展示が民具や古文書ばかりなので、建物ウォッチングを楽しみながら外を散歩するのがオススメだ。
そんな中、庄内漁具展示館との看板を見たら、覗かぬ訳にはいかない。中には昔の庄内浜での縦網漁で、実際に操業していたおおぶね(起こし船)があった。サケの網起こし用の10人乗りの木船で、これにサンパブネという補助や連絡用の小舟がついて網揚げを行っていたという。珍しいのはサケの千本供養塔婆で、当時大漁の際に立ててサケの霊を供養したそうだ。人間用の卒塔婆がそのまま数メートルになった、かなり大きなのが川に並べて立てられた写真もあり、サケヘの土地の人々の感謝の念が伝わる。
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