ウマさ特盛り!まぜまぜごはん~おいしい日本 食紀行~

ライター&編集者&散歩の案内人・上村一真(カミムラカズマ)がいざなう、食をテーマに旅をする「食紀行」を綴るブログです。

小諸てくてくさんぽ2

2016年12月07日 | てくてくさんぽ・取材紀行
中棚荘主催の小諸視察、マンズワイン小諸ワイナリー見学の後半は、加工施設から試飲へ。醸造棟には中〜小型のタンクが並び、割とコンパクトな印象を受ける。使用するブドウは年間80トンほど、年間醸造量は6万本ほどと、小規模な生産量にあった丈の設備といえる。作業工程は、まず土日に収穫された契約栽培のブドウが月曜に入り、機械と選果台により選別を行う。選果台での工程は10人がかりの手作業で、茎や葉のほか赤い実は味に影響するので除外、最終的には真っ黒でぷりぷりの実のみに絞り、圧搾に進める。「ソラリス」用のブドウでは「雑物は100パーセント除外します」と案内の方が断言、ワイン醸造ではかなり重要な作業のようである。

樽熟成庫は樽詰めされたワインがズラリ並び、足を踏み入れるとブドウが発酵したいい匂いが漂う。酸化を避け満量にした樽に栓をした際、ちょっとこぼれたワインが香るとのことで、見学時の嬉しいおまけである。樽はフランス産で、丸型のブルターニュと細身のボルドーと形が異なるのが面白い。少量生産のため容量は230リットルと小型で、ひと樽で300本分程度の量だそうだ。ワイン醸造の設備は選別や絞る機械やタンクがあれば充分、品質の鍵はブドウが握っており、そのポテンシャルを最大限に引き出すのが醸造家の仕事、との、オリエンテーションでのレクチャーが実感できるシンプルかつ無駄のない設備といえる。

最後はお楽しみの、売店の試飲コーナーへ。「ソラリス」各種勢ぞろいしており、白から赤へ軽いのから重い順に味わわせていただいた。一番ライトな「信濃リースリング」は酸味強くとがり目、一番ヘヴィな「東山カヴェルネソーヴィニョン」は樽の熟成香がどっしりしたボディに薫る。私的には見本畑のブドウを用いた「小諸シャルドネ」が、酸味と甘みのバランスが良く飲みやすいか。

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