ウマさ特盛り!まぜまぜごはん~おいしい日本 食紀行~

ライター&編集者&散歩の案内人・上村一真(カミムラカズマ)がいざなう、食をテーマに旅をする「食紀行」を綴るブログです。

名古屋てくてくさんぽ7

2021年03月27日 | てくてくさんぽ・取材紀行
明道町から名古屋城方面へは、外堀に沿って歩いていく。途中で通った古那古野神社は、読みは「なごや神社」。もとは名古屋城内にあり、文字通り城の総鎮守で名古屋の氏神様の、由緒ある古社である。東照宮も隣接しており、この時期は桜の名所として参拝客が絶えない。

ちなみに「那古野」は名古屋より古い地名表記で、「なごや」「なごの」それぞれ読まれていたという。漢字表記も名古屋のほか名護屋、那古屋、名護屋など複数あり江戸時代に名古屋に統一されたものの、この社名や先程の円頓寺商店街近くの那古野のように、現在にも残っているところも見られる。様々な表記の「なごや」をチェックしながら、街を歩くのも面白い。

では、「なごやじょう」へ参りましょう。

名古屋てくてくさんぽ6

2021年03月27日 | てくてくさんぽ・取材紀行
明道町菓子問屋街は江戸期に下級武士が内職で菓子作りをしていたのが起源で、2000年までは中京菓子玩具卸市場があった。そのまわりに駄菓子やおもちゃの問屋が集まり、往時の名残をとどめている。沿道には懐かしい駄菓子をはじめ、珍味、包装用品、くじ、おもちゃ、文具、花火などを扱う店がズラリ。どの店も小売もやっているから、文字通り駄菓子の夢の大人買いも可能だ。

中心的な店舗の「たつや」の店頭には、大箱のクッピーラムネに数十本売りの麩菓子、うまい棒30本入りセットが味別に山積みされた一角、コンソメパンチやわさビーフのでかすぎるビックバック、プラケース売りのしいかやカツなど、眺めるだけでもワクワクもの。スケールはでかいものの単価が数十円なので、ひとロット買っても1000円いかないのがほのぼのしてる。子供の会合の景品とあるほか、祝い用袋菓子とあるのは、豪勢で名高い名古屋の嫁入りで屋根から撒く「嫁菓子」のこと。袋詰めのセットを受注して用意するそうで、撒くのは今ではあまり見られなくなったが、縁起物としての贈答品とされてはいるらしい。

通りを渡ると子供向け玩具に包装品問屋が並び、問屋街の氏神だった隅田神社を抜けると文具の松栄堂。小売もしますの看板に惹かれ、中を覗くと筆記用具に帳面に定規類などがあるわあるわ。ジャポニカ学習帳も、人気の花表紙のがカラフル。ボールペンやキャンパスノートを衝動買いして、先へ向かいましょう。

名古屋てくてくさんぽ5

2021年03月27日 | てくてくさんぽ・取材紀行
円頓寺商店街から路地へ入ると、那古野という地名の古い町並みに入る。味がある円頓寺銀座の飲み屋街のゲートをくぐると、格子や黒塀の建物や土蔵が、錯綜する小路に密集しており、別世界・別時代の街並みを形成している。大ターミナルの名古屋駅から歩いて5分ほど、セントラルタワーなどの高層ビル群を背景に見上げる。建物は戦災を逃れた民家が中心で、小振りの戸建てほか長屋建築も目立つ。

一軒ごとが小振りのためリノベに手頃なようで、カフェやフレンチ、イタリアン、スイーツなどの店舗が街並みに溶け込みつつ点在している。中心部に三棟ほどの土蔵風の建物には、飲食店が5軒展開。会席のみつ林、バーねじ錐、フレンチのecoなど、閑静なたたずまいで酒や料理が楽しめそう。商店街と一緒に、迷い込みたい一角だ。

続いて大人買いが魅力の、問屋街へ行ってみましょう。

名古屋てくてくさんぽ4

2021年03月27日 | てくてくさんぽ・取材紀行
円頓寺商店街は途中から円頓寺本町アーケードに変わり、つながる箇所の入口それぞれに2体ずつ、計4体の武将像が配されている。金キラの信長に銀の秀吉、ブロンズの家康ほか、なぜか彩色された水戸黄門像。戦国3武将が名古屋に所以があるのは分かるとして、なぜに黄門様がここに?

名古屋てくてくさんぽ3

2021年03月27日 | てくてくさんぽ・取材紀行
円頓寺商店街は名古屋城にほど近く、信長が移ってきた頃から商人が集まり栄えた歴史を持つという、歴史ある商店街。鉄骨にトタンのポンコツなアーケードに味のある、昭和というか戦前をも思わせるレトロな商店街で、いわば名古屋の下町、浅草界隈の商店街に似た空気が感じられる。

アーケードは東西に伸びていて、店舗は地元向けの生活洋品店が中心。中央にはその名のもととなった日蓮宗円頓寺、やや先には金刀比羅宮の小さな社が路地奥に建ち、七夕の願いの短冊であふれていた。名古屋弁みくじというのが気になり引いたところ、吉。商売がどえりゃーええそうで、名古屋弁だとなんかすごくいいみたいにきこえるような。