ウマさ特盛り!まぜまぜごはん~おいしい日本 食紀行~

ライター&編集者&散歩の案内人・上村一真(カミムラカズマ)がいざなう、食をテーマに旅をする「食紀行」を綴るブログです。

ハマの外れのてくてくさんぽ6

2020年12月22日 | てくてくさんぽ・取材紀行
帰りのバス停そばに野菜の無人売店を見かけ、晩御飯の素材の仕込みに。JAがブランディングした地元横浜野菜「ハマッ子」とあり、値段は安く規格外的な安心感が、かえっていい。

お金入れに100円玉を2枚入れたら、母屋からおばちゃんがでてきて、お礼を言われ袋までいただいた(このご時世ながらタダで)。何ともサービス旺盛でアットホームな「無人売店」なことで。

ハマの外れのてくてくさんぽ5

2020年12月22日 | てくてくさんぽ・取材紀行
帷子川源流域を歩いて見かけたもの。あたりは30年ほど前に開発された高層住宅群の若葉台団地。自然と都市機能が共存がコンセプトで、メインの通りからちょっと外れると大樹、鎮守社、お地蔵様、道祖神など、里山風情があふれる。

沿道ではなんと、「横浜温泉」を名乗る施設も。運び湯ではなく、地中1500mから汲み上げる湯は、45.8度で加熱なしの天然温泉だ。ほんのり茶を帯びしょっぱく、溶存物質が豊富で疲労回復に効くとか。隣接する特養の施設長の方の勧めで掘り当てられたそうで、館名の所以もその方がチャレンジ精神旺盛だったことから、とも。

ハマの外れのてくてくさんぽ4

2020年12月22日 | てくてくさんぽ・取材紀行
帷子川の源流域を模した「上川井町小川アメニティ」の流れを、さらに上流へ。さらに細くなった流れの果てには、行き止まりのところに配された石から、こんこんと水が湧き出していた。周囲には帷子川の案内板が立ち、道標には旭区のゆるキャラ・あさひくんが「水源」と示しているなど、それらしい雰囲気の空間になっている。

先の説明の通り、帷子川の本流はこのプロムナード直下の暗渠になっており、水源の石の先を見るとまた地上へと現れて続いている。先にあるのは水道事業用地のある丘で、この丘が水源の保存エリアともされている。以前たどったことはあるが、流れはコンクリの用水路となり果ては事業所に囲まれた水溜りで、無骨なタンクとかパイプの配管とかが露出しているような場所。なので、この水源風しつらえに満足しておいた方が、イメージ的によろしいかも。

帷子川の正確な水源は現在、場所を特定することができないらしい。かつてはあたりに、湧水の溜まりなどがあった源流域が存在していたが、若葉台団地の造成に伴い消滅してしまったという。林立する団地の丘に、水を湛えた往時の森を思い、もう少し歩いてみましょう。

ハマの外れのてくてくさんぽ3

2020年12月22日 | てくてくさんぽ・取材紀行
自宅の近所を流れる大岡川が南区・磯子区民の母なる川なら、帷子川は旭区・保土ヶ谷区民にとってのそれだろう。昭和初期に天王町付近に多かった特産品のスカーフ工場が、流れを染物の水洗いに使ったのが名の所以とされるこの川。下流域は相鉄線の横浜駅そばを流れ、そごうのシーバス乗り場で横浜港に注いでいるのは、割と知られている。

上流域をたどると、旭区の若葉台団地付近にその源がある。大貫谷戸水路橋をくぐったあたりに「上川井町小川アメニティ」という緑地と遊歩道が整備されて、紅葉やツバキの樹木、ススキやアヤメなども植わり気持ちよく歩ける。なんとクレソンの群落もあり、さすが水源のそばといった感じだ。

実際の帷子川は大貫谷戸水路橋をくぐったあたり、若葉台団地に入ったところで暗渠となり、このプロムナードはその直上に、源流域の風情を演出したものである。都市型河川ゆえのしつらえだが、その雰囲気は充分に感じられる。では、水源にも訪れてみましょう。

ハマの外れのてくてくさんぽ2

2020年12月22日 | てくてくさんぽ・取材紀行
バス停を降りた先には、緑の鉄橋が視界をドーンと横切っていて圧巻だ。水道橋の役割をしている大貫谷戸水路橋で、名の通りこの谷戸を流水が適度な勾配をもって超えられるように、渡された橋である。横浜の水甕である相模湖系の水源から、原水を西谷浄水場まで運ぶ導水路の途上にあり、まさに横浜市への水道水供給の命綱といえる。

橋長は306m、一番高いところで地上から23mあり、パッと見の姿が山陰名物の鉄道橋、餘部鉄橋の、かつての佇まいにも似ている。昭和27年製の鋼水橋という無骨なフォルムは、近寄って鋼材やリベットを目にすると、よりインパクトが感じられる。

水路の鉄橋をくぐったら、ハマの母なる川をたどってみましょう。