ウマさ特盛り!まぜまぜごはん~おいしい日本 食紀行~

ライター&編集者&散歩の案内人・上村一真(カミムラカズマ)がいざなう、食をテーマに旅をする「食紀行」を綴るブログです。

「喜平」極純とバリかつお@焼津

2019年10月08日 | 旅で出会った食メモ
富士山周辺てくてくさんぽ2日目は、16時に宿チェックイン、18時から一斉に夕食、食堂に他の客は誰1人いなくなり部屋に戻ったら19時過ぎ。年配者がほとんどのツアーながら、夜が早過ぎだ。

かといって宿は郊外の丘のため、焼津の街にぶらりとは出られない。トロロ汁で有名な丸子宿の酒蔵「喜平」の極純を、バリかつおをアテに部屋飲みして、今宵はお開きに。売店のレジ横で、去年手がけたこんな掲載記事を見かけ、ちょいと嬉しくなったりして。

かんぽの宿焼津の夕食

2019年10月08日 | 旅で出会った食メモ
今宵泊まるかんぽの宿焼津は、駿河湾を見下ろす高台の宿だけに、夕食に地場の魚介類がふんだんに使われている。つくりは遠洋マグロを水揚げする焼津新港を有する土地柄、舌の上で溶けるような中トロ、さっくり軽い赤身と、味わいも鮮度も群を抜く。駿河湾を漁場とする小川漁港も近く、シコシコのカンパチ、くっきりねっとりしたスミイカ、とろとろの甘エビといった、近海や深海の魚介もなかなかやる。

サンマの南蛮漬け、タチウオの竜田揚げと並ぶ魚介の一品ものの中で、秋らしい逸品がアマダイのマロンクリーム焼き。サトイモを台にしてアマダイをのせ、上に栗のペーストとトッピングをのせて仕上げてある。白身の淡白さに栗とサトイモのねっとりとした甘さがからみ、これは里路を感じさせる魚介料理。エビとカニにキノコを合わせたせいろ蒸しも、ポン酢でいただくごとに秋の深まりが染み入ってくる。

同じく駿河湾の主要漁獲である、サバの焼きほぐし身を混ぜ込んで炊いたごはんで、漁師めし風の締めくくりとなった。1日目の山里から2日目の海辺への旅を、食から実感した至福のひと時である。

富士山周辺てくてくさんぽ10

2019年10月08日 | てくてくさんぽ・取材紀行

富士山五合目を後に御殿場から新東名を経て、宿泊先の焼津へと向かう。途中、新東名の駿河湾沼津SAに立ち寄り。眺望の良さで人気があり、高台の緑地から西日にきらめく駿河湾を見下ろしたら、焼津へ向けてもうひと走りである。以下、駿河路のガイドさんネタより。

・沼津は地名に「津」とつくように、入江に面した港町。大正天皇が幼少期に過ごした御用邸がかつてあり、増築を重ね現在は御用邸記念公園になっている

・ 富士市は製紙業が盛んで、沿道に赤白の煙突の工場が目立つ。富士山からの伏流水が豊富で、これが製紙に用いられた所以がある

・富士宮は富士浅間神社の門前町。朝霧高原には修行を積んだ人穴もあるなど、ここも富士山にまつわる世界遺産が多い。この辺りから、車窓の右後方に富士山が見える

・富士川はきのう南アルプス工場を訪れた際に見た釜無川、今朝石和温泉を出た際に渡った笛吹川が合流して、ここへ流れ駿河湾へと至っている。河口付近は、源平合戦で頼朝が勝利した「富士川の合戦」の場。頼朝は父・義朝が亡くなった際に韮山へ流されるなど、伊豆や駿河にゆかりがある。配流の際はまだ幼く、長岡温泉や三嶋大社へ行ったりと、割とのびのび過ごしていたという

・清水はこれからの季節はいちごとみかんの時期。日本平の「石垣いちご」も有名。新東名から東名へ向かうと、正面に清水の街と港が広がる。日本平や三保の松原など、海に近い富士山に関わる景勝地がある

・安倍川餅はきなこをかけた餅で、金山を視察した家康に出した餅を「金の鉱山の金をかけた」と称したのがゆかり。静岡府中宿で売られたのが、静岡名物となった。ワサビは伊豆天城より、安倍川上流が歴史が古い


五合園レストハウスの噴火丼@富士山五合目

2019年10月08日 | 旅で出会った食メモ
カレーにカツ丼にチャーハンにプリンにラーメン。五合目にある各食堂には、フォルムをかたどった富士山メニューが多数揃う。五合園レストハウスでは、他で見かけなかった「噴火丼」1000円を選択。出てきたのは麻婆飯の富士山型バージョンで、ひき肉入りの麻辣なあんが火口から流れ落ちるマグマ、さいの目の豆腐が転がる溶岩を模している。噴火がモチーフとはどうなのかだが、ディテールの再現度は細かく、ネタごはんとしては最適だ。山塊のボリュームがあり過ぎ、あんが不足気味なのもご愛嬌。

ガイドさんが推していたので、喫茶コーナーでは「富士山めろんぱん」も買ってみた。メロン生地が緑豊かな山腹を模し、粉砂糖が冠雪を表現と、こちらもディテールにこだわりがある。生地がもちもち、メロンの香りも高く、メロンパンとしてもなかなかの実力。この標高での物価の中で、290円との値段も嬉しい。

これで富士山散策も終了、最終日の駿河湾方面へ向かい、南下していきましょう。

富士山周辺てくてくさんぽ9

2019年10月08日 | てくてくさんぽ・取材紀行

五合目は気温8度、曇りと強風であいにくの条件だが、なんとか1時間ほどさんぽしてみましょう。

まずは五合目で一番の見どころである、小御嶽神社を参拝。あたりには大昔、小御嶽山と古富士という火山があり、この山々を土台に富士山が作られたことから富士山信仰の聖地となっている。祭神の岩永比売命は木花咲耶姫の姉で、花の華やかさに例えられる妹に対し岩や石の神とされる。丈夫さから健康長寿にご利益があり、境内にある「勝男木」という赤いパイプのような筒をくぐれば、効能があるそう。天狗にも所以があるそうで、日本武尊社の前には大下駄に重さ百貫の大斧も。

境内の展望台に行くと運良く雲が切れ、山中湖と東富士演習場を見下ろせた。が、すぐに強風と霧が立ち込め、五合目登山口の手前で引き返すことに。五合園レストハウスで日本最高所の郵便局&宝くじ売り場を眺めたら、富士山ゆかりのランチといきましょう。