ノーリサーチ、飛び込みの旅って、仕事柄なかなかできない。今宵は完全なる無計画で、名古屋から思いつきで下車して多治見に泊まり、飛び込みで駅前の飲み屋で晩飯に。「多治見飯」「岐阜名物」の暖簾に誘われ、「本町ロマンス食堂」なる店のカウンターに落ち着いた。レトロ演出タイプの内装で、店内は地元学生の溜まり場。満員の熱気の片隅に、押されながらの一献となった。
オーダーは岐阜名物の、鶏ちゃん焼き。鉄板で鶏肉とキャべタマを味噌で炒めたもので、野菜たっぷり肉さっぱりのヘルシーメニューである。甘い味噌にからんでトロトロの皮にホクホクの肉が、野性味あふれるワイルドな逸品だ。生ビールもいいが、岐阜の地酒「三千盛」冷やのビシッと強めの辛さがいい。サイドのポテサラは、なんとトリプルで温玉付きときた。
ロコで大盛り上がりの中、ひとりアウエーがなんとも言えない余所者感が心地よい。聞こえる会話は「ヨーロッパからのポーセリンの留学生が…」「目指すところはロイコペ(ロイヤルコペンハーゲン)かな…」云々、まさに陶芸の街に居る実感かな。