駅ビルエスパル地下にある海鮮料理「浜や」にて、一ノ蔵×閖上産珍味三点盛り。仙台郊外の被災地を訪れる先乗りの晩に飲むなら、津波の被害がいかばかりかと漁港の街を思い図りながらの、このコンビが似合う。
ブランド赤貝目当ての店で、駆けつけ一本のアテも無論、貝三昧。産地が誇らしげな短冊から、かの地が健在なのをまずは安堵する。こだま貝は、ゆず麹とアミエビの発酵香こなれた風味。真つぶはマヨワサのまったりツン辛。そして塩漬け赤貝のシャクシャク感といったら。三者三様なローカル魚の肴たちを、大御所地酒の辛口一ノ蔵がど真ん中で受け止める。杜の都の玄関口にあって、居るは太平洋に面する浜辺酒のごとき一期一会。
当地で長く過ごした相方の、訪問に臨む思いは複雑極まる。見ておくことが気持ちの整理の始まり、そこに立つことが伝達者としての一歩。重い現状の一方で、春の晴天のもと赤貝ゴロゴロの活力あふれる水揚げも、被災地の良き情景として飲むほどに期待が膨らむこと。一献一品の小さな酒宴、前夜にて天下泰平なり。
ブランド赤貝目当ての店で、駆けつけ一本のアテも無論、貝三昧。産地が誇らしげな短冊から、かの地が健在なのをまずは安堵する。こだま貝は、ゆず麹とアミエビの発酵香こなれた風味。真つぶはマヨワサのまったりツン辛。そして塩漬け赤貝のシャクシャク感といったら。三者三様なローカル魚の肴たちを、大御所地酒の辛口一ノ蔵がど真ん中で受け止める。杜の都の玄関口にあって、居るは太平洋に面する浜辺酒のごとき一期一会。
当地で長く過ごした相方の、訪問に臨む思いは複雑極まる。見ておくことが気持ちの整理の始まり、そこに立つことが伝達者としての一歩。重い現状の一方で、春の晴天のもと赤貝ゴロゴロの活力あふれる水揚げも、被災地の良き情景として飲むほどに期待が膨らむこと。一献一品の小さな酒宴、前夜にて天下泰平なり。