暇人詩日記

日記のかわりに詩を書いていきます。

candied SODOMY's candy

2007-05-01 | 錯乱
ぼくの帰巣本能はまだはたらいてはくれない
柔らかな肌が
まだ夢に出てぼくを困らせる

泣いて眠った日に
ぼくはキャンディになった

誰とも会いたくないのに
塀の中は思ったよりも人がいて
思ったよりも自由だった
それはぼくだけじゃなく
すべての人間がぼくのように 自由だ

ぼくはここでも
甘い匂いに会わなくちゃならない
きみはあの時のカラスかな?
豚小屋の上に止まるカラスは飛んでいった
あんたなんか知らないね
そう言い残して

どうしてぼくを
放ってはくれないのかな
ぼくはあのキャンディの息子だから
きっとぼくもキャンディだったんだ
ぼくはキャンディを舐めていたけれど
ぼくだって甘くて燃えるんだ

ここでもキャンディは寄り
甘いものが好きな男も寄る
夜だけが救いで
夜こそが地獄だ
朝が来ない日はないと知っているから

もう誰にも
会いたくないんだ
カラスさん、きみにさえ
だってキャンディはどこにだっている
それにぼくこそ甘い砂糖
ひとりに
ひとりにさせて

ぼくに必要なのはきっと
奉仕でも慰安でも労働でも
ましてや甘いものでもなく
電気ショックと電気椅子なんだ

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