米国、ニューヨーク市が、通称ソーダがぶ飲み禁止令なるおかしげな条例を導入しようと画策しているのだそうです。
これ、一定以上の砂糖が入っている飲料で、470ミリリットル以上の物を、レストランや映画館、球場など、その場で飲みきってしまうような場所で販売することを禁じるというふざけた条例です。
政治家がこのような条例を導入しようとする根拠は、糖分のとり過ぎは肥満を招き、医療費などが増大するおそれがあるから、ということです。
しかし、そうだとしたら、あんまりなザル法ですね。
470ミリリットルで足りなければ、飲みたい人はもう一本買い足すでしょう。
そもそもスーパーやコンビニでは大きなサイズの物が買えるので、家や公園などではいくらでも飲むことができます。
さらに言えば、砂糖が使用されているのはソーダ飲料だけではありません。
ケーキにもドーナツにも、多量の砂糖が使用されていますが、これを一部販売禁止にしようという話は聞きません。
そもそも甘い物が好きな人は、自分で注意してとり過ぎないようにしない限り、お上がどんな法律や条例を作ろうが、糖分をたっぷり取ってしまうでしょう。
米国はかつて稀代の悪法、禁酒法を成立させて密造酒でカポネらに大儲けさせ、現代は喫煙者を犯罪者のごとく扱うお国柄。
国家あげての健康キチガイみたいなものです。
しかも、失敗しつづけている健康キチガイ。
米国人に肥満者が異常に多く、しかもその肥満度は並はずれています。
私の知人で、身長170センチ、体重100キロの肥満の男が、米国ロスアンゼルスに1年間留学した時、自分は米国では平均より痩せていると思ったというから驚きです。
ハリウッド映画に出てくる俳優なんかは、相当努力して体型を維持しているのでしょうね。
わが国を旅行する米国人からみると、日本人は概ね痩せていて、それは和食が健康的だからだと思って、国に帰ってもせっせと和食を食べるとか聞きますが、鮨にマヨネーズをたっぷり使ったりして、結局太りやすい料理にしてしまうあたり、なんだか太るように仕組まれた永久機械のような食習慣ですねぇ。
今回のソーダがぶ飲み禁止令、当然のことながら清涼飲料水会社が猛烈に反対して、テレビCMで、飲み食いの自由を訴えたり、なぜか人種差別とからめて反対し、黒人やアジア系、ヒスパニック系の市議会議員などにさかんにロビー活動を行っているそうです。
大食いや肥満している者は人種差別と同様の差別を受けていると言いたいんでしょうが、生まれながらにして顔立ちや髪の色がアングロサクソンら米国の多数派と異なる人々に対する差別と、努力や節制によって防げる肥満とでは、まるで意味合いが違うと思いますがねぇ。
まぁ、わが国では考えられないおかしげな条例ではありますねぇ。
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