ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

今年のお屠蘇はアイリッシュミスト!

2017-01-01 09:44:11 | 暮らし

 絶対、手を抜く!おせち料理は一切作らない。そうだろ、クリスマスまでお芝居詰めの毎日だったんだもの。悠長におせち作ってなんていられるもんかい。餅ついて年賀状出すので精いっぱい、正月らしい食卓は出来合いの紅白蒲鉾と伊達巻だけ。これでお終い。ゆったり煮しめなんかつまみつつ朝から酒飲み、なんてことはしない。本を読む、映画を見る、コントのネタを考える、せめてこの冬休みくらい溜め込まなくっちゃ。空っぽだから、書く題材、さっぱりないから。

 でも、お屠蘇くらいは。そうそう、去年は屠蘇散求めて一騒動あったんだっけ。ずっと扱ってきた薬局が、急きょ扱い停止。慌ててネットで注文、と思ったら、すでに時間切れ正月には間に合わず、やむなく断念!なんてがっかりの結果だったんだ。この正月はどうする?早めからネットで取り寄せか?いやいや、ここも手抜きさ。なんだ?味醂と酒混ぜたもんで我慢すんのか?って?そんなの屠蘇じゃないだろ。屠蘇って言ったら、様々薬草を浸して薫り高くいただくものだ。そんじゃ、止めか?

 違うんだなぁ、これが。いいもの見つけたんだよ。屠蘇にぴったり!アイリッシュミスト!

 アイルランドのウィスキーだ。いや、ウィスキーをベースにしたリキュールだ。アイルランドウィスキーにヒースをはじめとした10種類ものハーブエキスで味付けし、さらにヒースとクローバの花の蜂蜜を加えた甘ぁぁいお酒だ。ミスティなんて魅力的な名前のカクテルのベースにもなってるそうだが、そのまま飲んでも十分に美味しい。このハーブの味と香りがお屠蘇にそっくりなんだなぁ、びっくりするほどだ。いやいや、お屠蘇や養命酒よりずっとスマートですっきりした味と香りだ。こいつで一つ、正月は無病息災を祈ろうじゃないか。

 なんでこんな酒が我が家にあるか?それにはお恥ずかしいいきさつがある。ウィスキー安酒党員としちゃ、酒のやまや行っちゃ、安ウィスキーをあれこれ漁ってくるのが月一の楽しみなんだが、スコッチばかりじゃ物足りない、バーボンも、カナディアンもアイリッシュもと手広く浮気を続けている。アイルランドのものでは、ブッシュミルズとかジェムソンなんての飲んでみたら、さっぱりとしてなかなかいい。ほんじゃ次は、アイリッシュミストか?アイルランドの霧雨!いい名前じゃないか。こいつはきっと美味いぜ、と買ってきた。さてさて、お味の方は?うっ!甘めぇっ!な、なんじゃこれは?!ウィスキーじゃなかったんか?騙されたぁぁぁ!

 騙しちゃいない。表ラベルにしっかりとハニーリキュールって書いてあるもの。バーボンにはオレンジ風味とかアップルテイストなんてあるのは知ってたが、まさか、アイリッシュにもリキュールがあるなんて、知らなかった!迂闊だった!。ウィスキーの間に平然と置かれてたなんて。

 くそっ!こんな甘ったるい酒、飲めるか!と目もくれなかったのはわすが数時間。人間、弱いもんなんだよ。自分の過ちを、良いように解釈して、帳消しにしちまうんだ。うん、これ、結構、いけるじゃん。食前酒とか、いいかも。健康にもよさそうだし。自分を納得させるなんて簡単なことなんだ。詐欺に遭って大枚だまし取られたって、言い訳は思いつくのが人間なんだから。

 そうか、紅茶に入れてもいいなぁ。不味い酒に合わせれば、そこそこ救い出してもくれる。養命酒だとか陶々酒なんかの薬用酒よりよっぽど飲みやすくて、効能ありそう。ってことはぁぁぁぁぁ、お屠蘇にいけるんじゃないか?うん、それはいい、絶対いける!ってことで、お正月、アイリッシュミストを恭しくいただいて雑煮に向かった。

 

コメント
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