blog Donbiki-Style

筆者:どんびき(地域によりカエルの意)

フォークリフトに乗りたい!PART4

2021-12-09 19:04:29 | 日記
※見出し写真は富山地方鉄道寺田駅付近より。(2020年12月撮影)

今日の主語は私ではない。
一緒に働く某氏の話である。

私がちょうど今の環境に来て1ヶ月が経過した。
その過程で各人の役割には微調整が入り、私は主にフォークリフトで現場を走って指定された製品を取ってくる「ピッキング」を任されることになった。
その影響で、私を当初から指導してくれている高齢の男性は、ピッキングの割合が減って梱包や仕上げといった手作業の割合が増えることになり先週からそうなっている。
組織の命令とはいえ、氏にしてみればこれまでの仕事のリズムが変わり、フォークリフトに乗る時間は自ずと減少する。
新たな体制について話があったとき、体力的にはありがたいと言ったのは本心だろう。
だが、高齢のためそろそろの覚悟はあったとはいえ、リフトに乗って長く作業をしてきた人間が急に「降りる」ことに気持ち的には抵抗はあるはずだ。
氏を観察していれば、乗れるタイミングがあれば乗りたいという気持ちが伝わってくる。
私が手すきの時に手伝いを申し出ても「俺がやるから」と言って譲らないこともあるのはその証だ。
体力的にありがたいというのは現場リーダー向けの「表の本心」であって、昨日今日入ってきた人間(=私)に簡単にリフト業務の主を任せてなるものかという「裏の本心」も透けて見える。

もちろん職業人として当然持つべきプライドを高齢になっても持ち続けていることは素晴らしいし、プライドばかりでなく仕事ぶりは丁寧そのものでミスらしいミスは見たことがない。
他部署からの頼まれ事にも快く応じるなど、前向きに、時には時間いっぱいまでリフトに乗る姿は尊敬に値する。
こういう人が指導担当者であることは幸せだし、リーダーも「他人に教える能力のある人」をしっかりと見極めている。
1ヶ月でずいぶん感覚が戻ったと書いたが、私ひとりの努力だけではなく教える人の力がなければそうはなっていない。

役割の変更はあったとはいえ、フォークリフトは一人に一台割り当てられているわけで、それぞれがよりよい現場にするために協力していけるのが理想である。
とはいえ理想は理想、頼み事はやってもらって当たり前、ドが付くほどヒマな日でも一人でピリピリして思い通りにならなければ他人に当たり散らすという厄介な人物は、わずか片手にも満たない人数の中にも存在する。
もちろん、他人に何かを教えるなり伝えるといった能力は皆無であるし、他人にあれこれ言えるほどの仕事の精度もない。
現場を見回れば、当人が運搬中にぶつけてつぶした製品が至るところで見つかる。
その言動はまさに病的であり、トラブルを何度も起こしては注意を受けているようだが直ってこないようなので、これは諦めるより他はないのだろうと思う。

毎日「何かはある」日々ではあるが、私自身は楽しんでやれているので、ちょっとした気の緩みには注意しながら事故やケガのないように過ごしていきたい。