blog Donbiki-Style

筆者:どんびき(地域によりカエルの意)

厳しいな、でも・・・。

2010-03-26 21:29:46 | 日記
不景気のために新卒の人すらなかなか就職するのが難しい状況らしい。
新卒の看板をなくさないよう、学校が後押しする形で卒業を延期する制度も作られているようだ。
そんな策を使って1年2年待っても「有利」になるとは限らないが、当の年代の人々にとっては切実な問題で、私の時代には考えも付かなかった事態だ。

私は93年の卒業で、92年卒までの「超売り手市場」から急に冷え込んでガラッと雰囲気が変わった年だ。
冷え込んだとはいっても、私のような人間でも新卒の看板で何とか社会に滑り込むことはできて、卒業を控えてどこにも決まっていないなどという人間は、少なくとも私の周囲にはいなかった。
それから先は年を追ってさらに悪くなる一方であったから、まだ「不幸中の幸い」くらいの世代であったろう。

それが今は、「滑り込みセーフ」すらなかなかかなわないのが現状だ。
幸いどこかに入ることができた人々も、バブル崩壊以後、切られるときはアッサリ切られるという現実を、親の世代あたりで実体験しているかもしれない。
今の若い世代に、上の世代が「夢」や「希望」などと言っても実感がわかないのは無理はなく、「がんばれば何とかなった」時代の人間の言葉などは絵空事に近いのかもしれない。

今は社会から滑り落ちている私は、若い人の心配をしている余裕は本来なく、自分の心配も必要である。
今週は、面接からさんざん待たされた案件が電話一本で吹っ飛んでしまった。
ダメならダメで早く言ってもらえれば動きようがあったが、半月ほど身動きが取れず結局ダメということでショックは大きかった。

学生さんでも難しい時代に、やがて40を迎えようという人間が難しいのは当然だが、挑まないことにはどうにもならない。
何回振り出しに戻されても、「振り出しの後ろ」がない以上、前に進むよりない。

20代の頃、会社の、大変優秀だった同期がガンに散った。
ごく近い身内や同級生の中にも、病によって無念を噛み締めながら若くしてこの世を去った人間がいる。
世界を見渡せば、ある日突然の災害やテロなどで命を落とす人がたくさんいる。
そんな「生きたくても生きられなかった」人々を思えば、どんなに苦しくても、生かされているうちは生きなくては失礼だろう。
今は周囲に迷惑や心配をかけていても、生きていなければ恩返しができない。
「迷惑をかけるから」とこの世から逃げ出して「迷惑をかけない」ことは絶対にないのだから。