ダイニング・ウィズ・ワイン そむりえ亭

料理にワインを
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 樋口誠

モナストレル:続き

2019年07月06日 02時00分30秒 | ワインの事
昨日のお客様。

「友達に〇〇というワインを勧められた」とメモを見せられました。

その方は私のブログを見ておられない方でして、当然昨日の記事も見ておられないということになります。

「〇〇というワイン」は正に昨日の「スペインのフミリア地域」の「モナストレル種」のワインでした。

不思議ですねえ、と思うとともに「やっぱりジワジワ浸透してきてるな」という喜び。

楽しいものです。


さて、この種を使ったワインは「暑い地域」で「雨の量が少ない」フミリアで出来ますので凝縮感があって色素も濃いものが出来ます。

しかもタンニンは豊富ですが円やか。

他の品種とのブレンドなどにも向いていると思います。

最近では「薄めで」「軽やか」「冷涼」なワインに流行が向いているようですが、私などの様に料理の調味料としてワインを考えるものにとっては大事な要素を持った品種と言えます。

この地域ではモナストレルの他、プティヴェルド種も良い仕事をしていまして、昨日も書いたように2004年のスペイン皇太子の結婚式にも採用されています。
スペインの本流のテンプラニーヨ種のリオハ地方やリベラデルデュエロ地方のワインを差し置いて、です。

モナストレルもプティヴェルドも双方ともに「濃いワイン」です。

いずれも「スターティングメンバー」でなかった品種ですが、この20年くらいで陽の目を見る機会を得ていますね。



言っときますが私は特定のワインや品種を推すことをよしとするすることはありません。

しかし、昨今の「流行」ではワインも可哀そうだなと・・・・

ちなみに今のそむりえ亭のメニューなら例えば「鮑の肝とモロヘイヤのピュレで和えた雑穀米のリゾット風」などに合わせたいなと思います。

機会があれば試してくださいまし。


                    樋口誠