サッカーの本家は?となると「そらブラジルやろ!!」と言う人も少ない無いと思いますが、実際はイギリスですね。
確かにブラジルはワールドカップで5度も優勝しているし、日本のJリーグへの助っ人もブラジル人が多いので「王国」であることは間違いないんですが・・・・・
ワインの世界でもそういう事が進んでいます。
例えばシラーです。
フランスはローヌ地方が本家のシラーはオーストラリアではシラーズと呼ばれています。
私がローヌのシラーをお出しするときに「シラーって葡萄なんです」というと「あ、オーストラリアのワインですね。シラーズ!!」なんて会話になったり、ソーヴィニヨンブランをお注ぎすると「ニュージーランドですか?」と聞かれたり、です。
ま、実際の所、私は何処のワインであろうと構いませんし、上下を付けることはありません。
が、何処の国が見本になって発展していったかは、ちょっと知っていた方が使い分けが出来て、しかも料理のアイデアも変ってきます。
シャルドネ、というとカリフォルニアをはじめとする新しい国が浮かぶ方が多く、その場合「樽の香り」がイメージされているようですが、フランスのシャルドネをお飲みの方の場合はそうとも限りません。
ローヌのシラーをお飲みの方はスマートでスパイシーなイメージですが、オーストラリアのシラーズは図太く果実味に溢れ樹脂を思わせる香りが強い、と思われている方が多いかも、ですね。
同じ牛のステーキでもローヌのはシンプルに胡椒で焼いて美味しいと思いますが、オーストラリアの場合だと、甘みのあるソースの方がしっくりきます。(先程の「イメージ」のワインなら、です)
どちらが本家?っていう葡萄は各地で色々増えていますが、先程の書き方だと「フランスが本家」みたいに見えるかも知れませんが、例えばローヌに多いグルナッシュやムールヴェードルはスペイン南部が本家でしょうし、アルザスのゲヴルツトラミネールは北イタリアのトラミン村が本家であることは名前が示していますね。
なんてことを書いていると「いや実は・・・」的な本家、宗家、元祖争いや「起源は違う」などと言われそうですから、この辺で撤退しておきます。
ま、場所が変れば気候風土、造り方も変わりますからワインを知る時には葡萄と土地の名を両輪にされると面白い、ってことで・・・・・・・
では、続きはそむりえ亭で、お待ちしています!!!!!