goo blog サービス終了のお知らせ 

ダイニング・ウィズ・ワイン そむりえ亭

料理にワインを
 06‐4963‐3098 
 樋口誠

ブルネッロ.ディ.モンタルチーノ

2010年10月06日 02時55分28秒 | お勧めワイン

北のピエモンテ州のバローロをイタリアワインの横綱と呼ぶならば、もう一方の雄はトスカーナ州のブルネッロ.ディ.モンタルチーノです。

ここトスカーナはサンジョベーゼ種から有名なワインが沢山造られています。キアンティが最も有名ですね。ヴィノ.ノビレ.ディ.モンテプルチアーノも続きます。更にはモレッリーノ.ディ.スカンサーノ。

面白いことに同じ州内でもサンジョベーゼ種の呼名が違います。

サンジョベーゼ、プルニョロ.ジェンティーレ、モレッリーノ。もう一つがブルネッロ。

当然、ブルネッロ.ディ.モンタルチーノはブルネッロで造られます。この葡萄はサンジョベーゼ.グロッソとも呼ばれ、大粒の亜種です。このワインに使われるから、と言う理由で「ブルネッロ」と言う名が一人歩きを始め、他の国でカベルネ、シャルドネと同じように使用されると本家が危ない、と言うことで最近では別名は使用しない、サンジョベーゼだ!!と言う動きになっています。

前置きが長くなりましたが、実はこのワインの歴史は有名なワインとしては新しく、1888年にビオンディ.サンティ家によって興された産地です。

力強く、滑らかで、一本筋が通り、香りは華やか。北のネッビオーロが筋肉質で酸が背骨になっているのに対して、豊かな果実をタンニンがくるみ、それを樽熟が仲を取り持っている、と言う感じです。

通常、5年の熟成(うち2年以上の樽熟)が義務付けられています。これにより固いタンニンがほどけ、豊かな味わいと香りの競演が始まります。勿論、お高いものは何万円もしますし、熟成は遅くなりますが、ネッビオーロのバローロの様な頑なさではありません。

今回、グラスで開けているのはヴィラ.プッチーニ社のもの。04年です。有名生産者ではありませんが、いい出来です。04年はいい年ですので若すぎるかな、と思われそうですが、逆に良い年ならではのエキス分が固さを構成する要素をしのいでいます。デキャンタ1回で結構いけますね。

それとなんと言ってもお買い得。そむりえ亭でのグラス価格は1,250円です。

今、お出ししているジビエと合わせても負けません。雷鳥、山鳩などとやってみてください。牛の噛み応えのある肉イチボなどでもいいですね。

イタリアの雄、ブルネッロ.ディ.モンタルチーノ。お楽しみください。