小暮満寿雄 Art Blog

ダジャレbotと間違われますが、本職は赤坂在住の画家です。作品の他お相撲、食やポリティカルな話も多し。右翼ではありません

自閉っ子と未来への希望

2011-01-23 07:44:27 | Weblog
自閉っ子と未来への希望、読了いたしました。
素晴らしい本でした。

何が素晴らしいって、この本にはタイトルの通り
”未来への希望”をどう持たせていくかが記されているからです。

たしかに発達障害者にたいしての社会的支援は必要。
でも、一般社会の人が自閉症などに理解を示すというのは、
それに関わっている人でも深い部分では難しいのですから、限界はあります。
だからこそ、そういった人たちの障害部分をなるべく取り除き、
発達させていくことの重要性と希望がこの本にはあるのです。

実際に私もニキさんや藤家さんのことは、この目で見ていますが、
特に藤家さんは重症だっただけに、如何に彼女が発達したかを知っています。
なにしろ、コーヒーの匂いでさえ耐えられなかったちゅん平が、
ボーフレンドまでできた上、その彼にインドカレーまで作ってあげたりするのですから。
(本文中にも記載)。

そんな人並みの幸せを享受できるようになるなんて、何と素晴らしいことでしょう。
おぢさんは涙が出るほど嬉しいと感じたものです。

「発達障害者は発達する」。

これは定型発達といわれる私たちにも同じことが言えると思いますが、
この本には、そんな前向きに生きていこうとする人たちへのエール、
そして現実的にどうするかの道しるべが記されているのです。


さて先日、著者の浅見さんとお相撲観戦に行きましたが、
その時に「私は”無意識”がアタマ良いんだ」と言ってました。

面白い言葉ですね。
それは私は「本当の意味での”他力本願”を実行してる」という意味に思えました。
文中にも「私は(浅見さん)は意外と受け身の人生を送っている」とありましたが、
それは自分で決めた道を強引に突き進む
(彼女自身は、他人からはそういう風に見えるんだけど)のではなく、
さまざまな関係から、自分に来たものを自然に受け入れて、
ある方向に持っていく才能があるのではないか、なんて勝手に思ったりしました。

まだお読みでない方は、ぜひご一読を!
コメント (2)
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