さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
その他つれづれなる(そんなたいそうなもんかえ)
拳闘見聞の日々。

狭い世界の荒涼たる風景 矢吹正道、マッチルームとの契約はならず?

2021-10-28 00:38:59 | 中部ボクシング





矢吹正道の所属ジム会長が、JBCにお怒り、という記事
何でも、JBCが毅然とした態度でないから、マッチルームとの契約が破談になった、と言っているらしいです。

普通に、変な話やなあ、と思うしかありません。
寺地拳四朗陣営は、試合結果を変えるつもりはない、とした上で、JBCに質問書を出しただけですから、それにJBCがいつ、どう返事をしようとと、それが矢吹正道の行く先の「雲行き」に何か関係あるのか、と傍目には思うんですが。
誰か、エディ・ハーンに取材してこいよ、と思っちゃいますね。

まあ、妙な話をして「実際のところ」に覆いを掛けたいだけなんやろうなあ、というのはうがち過ぎでしょうか。
何であれ、海外のプロモーターに「持って行かれる」より、例えば拳四朗との再戦ビジネスを自分たちで仕切りたい立場の人たちに、都合の良い話になった、というのが、この話の本質なのだろう、と思います。



で、拳四朗陣営の質問書に対するJBCの見解は「反則とすべきかどうかというと、そこまでではなかった」というものらしいです。
要するに、レフェリーの裁定に瑕疵は無かったと。

まあそれはひとつの見解として、良いとしましょう。
しかしJBCとは別に、WBCも検証して、再戦指令の可能性もあると。
ただ、それが「そういう話(再戦の指示)も私どもの方にも来ている」とは...そういう話、って何ですか?

指示が来ているかどうか、来てるなら来てる、とはっきり言えば良いようなものです。
それなのに「WBCがどういった形で発表となるのかまだわかりません」???

本当に、何がどうなっているのかさっぱりわからない文章の連続です。
わかることはただひとつ、JBCが絡むと、はっきりしているはずの話でも全部あやふやになってしまう、ってことだけですね。



そして、このふたつの記事から見えるのは、結局は世界的プロモーションから関心を持たれ、オファーを受けた矢吹正道に対し、マネージャーとして選手の利益を求めるべき人間が、同時にプロモーターとしての立場を兼ねているが故に、選手の利益を損ねてでも、自分たちでコントロールできる狭い世界に選手を押し留めようとしている、という「ベクトルの一致」です。
業界とコミッションは、最近あれこれ軋轢続きではありますが、それでも業界の意向を「アシスト」する、JBCの歴史的存在意義は、基本的には何も変わっていない。
傍目にはそう見えます。見えてしまいます。


王座奪取直後にボクサーが引退示唆をしたり、仮にもランク1位のコンテンダーを抱える所属ジムが、興行権入札に不参加だったり、その他あれこれの「不遇」話がごろごろごろごろ転がっていても、それでもなお、二重の既得権益を握る数多の人々は、選手の利益二の次で動くのみ、です。

その風景はまさしく、荒涼たるものにしか映りません。いつまでこんなことが続くと思っているんでしょうかね、本当に。




コメント (2)
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