ということで明日のWBCヘビー級タイトルマッチ、計量が終わりました。
タイソン・フューリー、デオンテイ・ワイルダー、ともにキャリア最重量を記録、とのこと。
初戦引き分け、二戦目はフューリー圧勝でしたが、フューリーがその体格を生かし、左リードを端緒にした「圧殺」という感じだった内容を受けて、今回の三戦目、ワイルダーもパワーアップを図った、というところなのでしょう。
こちらの、杉浦大介氏の記事に色々詳しいですが、前回もPPVの売り上げは期待ほどではなく(不正視聴への対策が甘かったせい、という話もありました)、今回の第三戦も、あちらでは今イチ盛り上がっていないらしいです。
これが事実なら、やはりこのカードがどう以前に、ボクシング人気そのものの問題かな、という気もしますが。
それでも実現した、せっかくの三戦目ですし、両者の健闘、ことにワイルダーの奮起が期待されるところでしょう。
前回はこれまた記事にあるとおり、変な衣装着込んで現れて、終わったらそれが重かったせいで、と言い訳するという、救い難い馬鹿さ加減で笑われたワイルダーですが、今回はそんなことのないようお願いしたいです。
実際、体重を増やし、パワーアップしたワイルダーが、自分の間合いを計り、リズムを作り、的を絞るための左(格好だけ、みたいに見えますが)を出し、一旦力を抜いたあとで、身体全体のパワーを一点集中させた右ストレートを打ち、それがフューリーのガードを破って、彼のアゴに到達すれば、39ポンド重いフューリーとて、無事では済まないはずです。
問題はその一撃をどう決めるか、そして展開の中で、その一撃をどう狙うかだけでなく、どう見せるか、位置づけるか、ということも含めたファイトプランが、ワイルダーに備わっているか、でしょう。
正直、他のパンチをあれこれ多彩に備えているわけではないですから、余計にその辺がシビアに問われてしまう、という面がありますね。
ただ単に「ええの当てたい」「ええの当たりさえすれば」の強打一本勝負、ということでしか無ければ、それこそ「リングのアインシュタイン」と呼ばれたモハメド・アリにも準える向きさえある、実は知性派?のフューリー(そう見られないことに、血道を上げている印象ですが)が、巧みに試合展開を支配していくことでしょうが...はてさて、どうなりますか。
明日は前座もヘビー級ホープ大挙登場、という感じです。
スタイリッシュなパンチャー、フランク・サンチェスと、パイナップル頭の強打、エフェ・アジャグバ、これはホープ対決。
フィンランドの巨人ロバート・ヘレニウスは、前回番狂わせ?で破ったポーランドの星アダム・コウナツキと再戦。
トップランクの若手ジャレド・アンダーソンも、無敗のロシア人と8回戦です。
どれも普通の興行メインカードでおかしくないような試合ばかり。ヘビー級祭り、という感じでさえあります。
まあ、闘うボクサー自身にしてみれば、それこそひとまとめにして見られ、その内容と結果を比較され、評されるというのは、文字通り生き残りをかけた試練の舞台、ということなのでしょうが。
さて、WOWOWの放送枠にどこまで入るのかなあ、というところですが、これに加えてエドガー・ベルランガやジュリアン・ウィリアムス、ロベイシー・ラミレスの試合まであるようです。
何とも豪華というか、勿体ないというか...コロナの影響もあって、色々立て込んでしまったのかもしれませんが。
さすがに7試合、WOWOWでやれるわけもないでしょうから、この辺は後日放送、ということでしょうかね。それはそれで楽しみですが。