■(第2話)キボウノチカラ〜オトナプリキュア’23〜「ケツイノスガタ」感想
(「オトナプリキュア」第2話より)
キュアドリームが顕現なされた。夢見るものには希望を、それを邪魔するものには絶望を携えて。
長年「最も出会いたいプリキュア」と「最も出会いたくないプリキュア」としてドリームを挙げてきたのだけど、それが間違いではなかったと改めて確信しました。
この夢原さんは強い。
子供時代は何でもできると思っていた。だけど大人になったら様々などうにもならない問題に溢れていた。
カワリーノさんが見せた悪夢。「鏡の国」でダークキュアたちが語ったこと。
夢を叶えて何になるのか。
久々に集まった一同はみな悩んでいた。傍目には成功しているように見える。が、各自が劣等感を覚えている。
例えばこまちさんの悩みは、ダークミントやこまちちゃん人形から指摘されたことそのもの。
誰かの代わり。誰かの予備。自分は空っぽの人形で、損な役回り。
町内会の手伝い。家業の手伝い。手伝い手伝い手伝い。確かに貢献してる。小説も何かの賞を取った。で、それが何になるのか。
プリ5の精神は「夢を目指すとき人は一人きり。だけど同じように夢を目指して頑張っている人がいれば、私も頑張れる」。
たとえどんなに離れていても、見えない糸でつながっている。私たちは同じ空の下にいる。
それが今や逆に自分を追い詰める。みんなはあんなに立派なのに、それに引き換え私は…。
プリ5の続編として、この上ない完璧な心の折り方だと思う。
夢の無意味さ。変化の悲しさ。
ナイトメアとエターナルがここにきて心に忍び寄る。
そんな状況で遭遇したシャドウの群れ。たまたま居合わせた教え子を守るために夢原先生は奮闘なさる。
的確な指示と共に発せられる「大丈夫」の言葉が胸を打ちます。
際立って強調して発せられた台詞ではなかったのに、あの頃のイントネーションや響きそのもので、ああもう「大丈夫」だと謎の確信が沸いてくる。
シャドウに捕縛され、夢の終わりを囁かれる中。夢原さんを奮い立たせたのは、るみちゃんと交わした「未来で会おう」の約束。
かつてフローラさんとの「だって会いに行くって約束したから」と同じ精神です。
夢の先で会いに行く。だからうずくまっている暇はない。
舞い降りたプリキュアバタフライを、夏木さんも認識してたのがさりげなく好き。
何が起きるかはよく知っている。あの蝶だ。
細かな設定的なところで言うなら、バタフライで変身したのは5の夢原さんで、キュアモは蝶(パルミエ)と薔薇(ローズガーデン)の力で変身してる。
今のキュアローズガーデンの主は夢原さんですから、彼女はローズガーデンの力的なものを行使はできるはず。
ただもうそんな設定は今はどうでもいい。野暮というもの。
若返ったから変身できるというより、変身できるのだから若返った。
これについては今後何かありそうなので先走って踏み込むのは避けた方が良さそうですが、今はそれで納得できます。
無邪気に何でもできると思っていた子供時代とは違う、現実のままならなさを知った上でのキュアドリーム。恐ろしく強いです。
「大人って辛いんだよ」的な負の描写が、綺麗に反転して強さに繋がるのは見事としか言いようがない。本当に強い。大人だから強い。子供時代の想いを、大人の今、昇華して取り込んで変身したその姿。希望のプリキュアと同時に絶望のプリキュアとすら思う矛盾しまくった感動が巻き起こるほど、とにかく強い。
本当に今、プリキュア5の続編を見てるんだなと感動しまくってます。
ちゃんと「オトナ」であり「プリキュア」でもある。凄いなこれ。本当に凄い。
【変身】
変身時には子供の姿に戻った。
子供時代の自分と、大人になった自分は全く別の人間ではない。
昔の自分は消え去ったのではなく、今の自分を構成する大事な要素になっている。
だから昔の気持ちを取り戻せば、昔の自分の姿にもなれる。
乱暴に情緒もなく言うなら「昔取った杵柄で、昔を思い出したら上手く行った」みたいなものか。
(「オトナプリキュア」第2話より)
キュアドリームが顕現なされた。夢見るものには希望を、それを邪魔するものには絶望を携えて。
長年「最も出会いたいプリキュア」と「最も出会いたくないプリキュア」としてドリームを挙げてきたのだけど、それが間違いではなかったと改めて確信しました。
この夢原さんは強い。
子供時代は何でもできると思っていた。だけど大人になったら様々などうにもならない問題に溢れていた。
カワリーノさんが見せた悪夢。「鏡の国」でダークキュアたちが語ったこと。
夢を叶えて何になるのか。
久々に集まった一同はみな悩んでいた。傍目には成功しているように見える。が、各自が劣等感を覚えている。
例えばこまちさんの悩みは、ダークミントやこまちちゃん人形から指摘されたことそのもの。
誰かの代わり。誰かの予備。自分は空っぽの人形で、損な役回り。
町内会の手伝い。家業の手伝い。手伝い手伝い手伝い。確かに貢献してる。小説も何かの賞を取った。で、それが何になるのか。
プリ5の精神は「夢を目指すとき人は一人きり。だけど同じように夢を目指して頑張っている人がいれば、私も頑張れる」。
たとえどんなに離れていても、見えない糸でつながっている。私たちは同じ空の下にいる。
それが今や逆に自分を追い詰める。みんなはあんなに立派なのに、それに引き換え私は…。
プリ5の続編として、この上ない完璧な心の折り方だと思う。
夢の無意味さ。変化の悲しさ。
ナイトメアとエターナルがここにきて心に忍び寄る。
そんな状況で遭遇したシャドウの群れ。たまたま居合わせた教え子を守るために夢原先生は奮闘なさる。
的確な指示と共に発せられる「大丈夫」の言葉が胸を打ちます。
際立って強調して発せられた台詞ではなかったのに、あの頃のイントネーションや響きそのもので、ああもう「大丈夫」だと謎の確信が沸いてくる。
シャドウに捕縛され、夢の終わりを囁かれる中。夢原さんを奮い立たせたのは、るみちゃんと交わした「未来で会おう」の約束。
かつてフローラさんとの「だって会いに行くって約束したから」と同じ精神です。
夢の先で会いに行く。だからうずくまっている暇はない。
舞い降りたプリキュアバタフライを、夏木さんも認識してたのがさりげなく好き。
何が起きるかはよく知っている。あの蝶だ。
細かな設定的なところで言うなら、バタフライで変身したのは5の夢原さんで、キュアモは蝶(パルミエ)と薔薇(ローズガーデン)の力で変身してる。
今のキュアローズガーデンの主は夢原さんですから、彼女はローズガーデンの力的なものを行使はできるはず。
ただもうそんな設定は今はどうでもいい。野暮というもの。
若返ったから変身できるというより、変身できるのだから若返った。
これについては今後何かありそうなので先走って踏み込むのは避けた方が良さそうですが、今はそれで納得できます。
無邪気に何でもできると思っていた子供時代とは違う、現実のままならなさを知った上でのキュアドリーム。恐ろしく強いです。
「大人って辛いんだよ」的な負の描写が、綺麗に反転して強さに繋がるのは見事としか言いようがない。本当に強い。大人だから強い。子供時代の想いを、大人の今、昇華して取り込んで変身したその姿。希望のプリキュアと同時に絶望のプリキュアとすら思う矛盾しまくった感動が巻き起こるほど、とにかく強い。
本当に今、プリキュア5の続編を見てるんだなと感動しまくってます。
ちゃんと「オトナ」であり「プリキュア」でもある。凄いなこれ。本当に凄い。
【変身】
変身時には子供の姿に戻った。
子供時代の自分と、大人になった自分は全く別の人間ではない。
昔の自分は消え去ったのではなく、今の自分を構成する大事な要素になっている。
だから昔の気持ちを取り戻せば、昔の自分の姿にもなれる。
乱暴に情緒もなく言うなら「昔取った杵柄で、昔を思い出したら上手く行った」みたいなものか。
「大人では解決できないことを、子供なら解決できる(大人になったら解決できなくなった)」のではなく、「私の中にいる子供時代の大事な思いが、今を切り抜ける力になる」。
10周年のハピネスチャージでも15周年のハグプリでも、同様のことは大事な要素になっていました。
子供時代のイノセントな気持ちを忘れないで。私が憧れたのはこんなことで心折れる私じゃない。
幼き頃の思い出を胸に立ち上がるのは、子供番組たる「プリキュア」の未来の戦いとしてとても納得がいく。
ただ、きっかけとなったタイムフラワーは、見た目の感じが何やら怪しいです。
「時を戻す」のは「先に進む」に主眼のある夢原さんとは合わないとも思う。
なのでここから何かもう一捻りありそうな気がする。
【スプラッシュスター】
現時点で「プリ5」の続編として完璧なだけに、美翔さん達がどう割り込むのかさっぱり分かりません。
出オチかに思われたダークナイトライトが、事態を把握して暗躍してるっぽいのは素直に胸が高鳴ります。あの霧生さんたちが、密かに戦ってる…!
で、美翔さんはどうするんでしょうか。これからしばらくはプリ5メンバーの再始動が続くとして、そこから登場するのかしら。
実はもう花鳥キュアとして影で戦ってますとかもあるのかもしれない。
10周年のハピネスチャージでも15周年のハグプリでも、同様のことは大事な要素になっていました。
子供時代のイノセントな気持ちを忘れないで。私が憧れたのはこんなことで心折れる私じゃない。
幼き頃の思い出を胸に立ち上がるのは、子供番組たる「プリキュア」の未来の戦いとしてとても納得がいく。
ただ、きっかけとなったタイムフラワーは、見た目の感じが何やら怪しいです。
「時を戻す」のは「先に進む」に主眼のある夢原さんとは合わないとも思う。
なのでここから何かもう一捻りありそうな気がする。
【スプラッシュスター】
現時点で「プリ5」の続編として完璧なだけに、美翔さん達がどう割り込むのかさっぱり分かりません。
出オチかに思われたダークナイトライトが、事態を把握して暗躍してるっぽいのは素直に胸が高鳴ります。あの霧生さんたちが、密かに戦ってる…!
で、美翔さんはどうするんでしょうか。これからしばらくはプリ5メンバーの再始動が続くとして、そこから登場するのかしら。
実はもう花鳥キュアとして影で戦ってますとかもあるのかもしれない。