~街の小さなエステサロン
ここは、美しさよりも
大切なものがみつかる場所~
2007年/レバノン・フランス/96分
原題:Caramel
監督:ナディーン・ラバキー
出演:ナディーン・ラバキー、ヤスミーン・アル=マスリー、ジョアンナ・ムカルゼル、ジゼル・アウワード、アーデル・カラム、シハーム・ハッダード、アジーザ・セマアーン
「レバノンから届いた」ということで観てみたかったこの『キャラメル』。以前観て深く印象に残った「愛しきベイルート/アラブの歌姫」とはまた違うレバノンの一断面を見ることができて興味深かった。
⇒*レバノン共和国
女性がその女性らしさに磨きをかける場所、または女性がより輝くために通う場所エステサロンに働く女性とそこに通う女性たちが織りなすそれぞれの物語。その物語は登場する人の数だけあって、確かに舞台はレバノンのベイルートだけど人の暮らしの根底は同じなのだということに気付かされる。切なさと温かさが交錯して物語は進む。そこに描かれる愛、恋、失われていく若さへの嘆き、踏み出そうとした一歩を諦める苦い思いなどそれぞれの登場人物が抱える荷物の重さに共感を覚えていた。
何ということのない日常の積み重ねのようでいて、実は昨日と違う今日がある、さっきと違う今がある、ということの素晴らしさ~翻って、当たり前だと思っていた日常を積み重ねることの素晴らしさ、大変さを改めて思う
ここで描かれたベイルートの街ではキリスト教徒とイスラム教徒が実に自然に共に暮らしていることに胸打たれた。
しかし、エステサロンでのキャラメルの使い方には吃驚!!レバノンでは脱毛に使うのね・・・痛そうだったなぁ