Casa de lápiz:鉛筆庵

鉛筆庵に住む鍵盤奏者が日々の生活の徒然・音楽などを綴ります。

おくりびと

2009-03-18 00:15:58 | 映画 あ行
                   
2008年/日本/130分
監督:滝田洋二郎
出演:本木雅弘、広末涼子、山崎努、余貴美子、杉本哲太、峰岸徹、山田辰夫、橘ユキコ、吉行和子、笹野高史
遅ればせながら観てきました、話題のアカデミー外国語映画賞受賞作「おくりびと」を新所沢Let'sシネパークにて。週末だったということもあって、開場前には長蛇の列ができ、改めてこの作品の人気の高さを実感させられました。老若男女が並んでいましたが、ちょっと年齢層は高めでしょうか。

そういえば、このLet'sシネパークはその昔、初めて訪れた時には一つの映画館で3つもスクリーンがある、と驚いた今のシネ・コンの走りのような劇場でした。ここで初めて観た作品は『綿の国星』小さかった息子と夢中になって観たという鮮明な記憶が残ってます。あの頃、モダンだったこの映画館も今や、なんとなくレトロな雰囲気をどこかに漂わせているようで・・・。

滝田洋二郎監督の作品である『病院へ行こう』を観たのもここだっけ、ということを『おくりびと』のなんとも言えないそのユーモア(いやブラック・ユーモアか)にふいっと思い出していました。
この作品で特に好きだったのは、やはり時折かなりブラックでもある、そのユーモア。場内では話が進むにつれ、笑い声と共に鼻をすする音がそこここで響いてました。勿論、その気持ちわかります。でも泣くことよりも、私はやっぱり、このユーモアのセンスに打たれた。そのユーモアによってより深められる「生」と「死」、鑑賞後に残る余韻の深さ。
そして四季の移ろいのくっきりした庄内地方の景色の美しさ。四季の差が少しずつ曖昧になっているように感じている昨今、ここで見られた四季の美しさに息を呑みました。
混むのを覚悟で観に行って、よかったです。

・・・しかし、大悟の妻・美香(広末涼子)が出てくるたびに何とも言えない嘘っぽさ、ある種の気恥ずかしさと居心地の悪さを感じて、私は引いてしまいました・・・たはは。
コメント (4)
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