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青柳いづみこさんが書いた「ピアニストが見たピアニスト:名演奏家の秘密とは」を読む。とにかく面白かった。それは一人の生身の人間像が明かされ、各人がそれぞれ生きて悩んでいる姿が克明に記されているからだろうか。明らかにされる秘密、自身ピアニストである青柳さんだからこそ書けた本!
俎上に上がるピアニストは順に スビャトスラフ・リヒテル/ベネデッティ=ミケランジェリ/マルタ・アルゲリッチ/サンソン・フランソワ/ピエール・バルビゼ/エリック・ハイドシェック
読み終えて、ふと気付いたのだけれど、6人のピアニストのうちリヒテルはロシア人(父親はドイツ人だそうだが)それ以外の5人はすべてラテン系!偶然の結果だろうけれど興味深いことだと思った。
アルゲリッチが初めて来日した時のTV放映を見て青柳さんのお父上が、名前と同じで「丸太」だ、とつぶやいたというくだりは大笑いしてしまった。同様に、ほんとに太い!と思ったので。
私はフランソワはとにかく大好き
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で高校生の時、部活を終えてくたくたになりながらも(合唱部に燃えてました)かばん持って聴きに行った。オール、ドビュッシー・プロで感激したが、レコードのジャケットに比べると随分老けて見えた。彼は46歳という若さで亡くなったのだと改めて驚いた。
理屈抜きで惹かれていたので、彼のショパンの練習曲も真似して弾いてレッスンに持っていって・・・先生にどやされた。中学生が表面だけ真似してもね~、陳腐だったんだろうね。
この本の中で私が一番強く印象に残ったのはフランソワが「自分は小節線を憎んでいる。あんな非音楽的なものはない」という言葉である