老人党リアルグループ「護憲+」ブログ

現憲法の基本理念(国民主権、平和、人権)の視点で「世直し」を志す「護憲+」メンバーのメッセージ

安倍首相に舐められている野党

2019-04-06 16:33:12 | 政治
自民党麻生派の塚田国交副大臣が福岡県の知事選応援演説(北九州市)で、安倍総理と麻生副総理の両氏を忖度して両氏の出身地間の関門海峡道路建設の調査費を予算化した、と発言したとのニュースが伝わり、4月4日の参議院決算委員会で野党から追及され、本人は「嘘を言ってしまった」と謝罪した。

一方、安倍総理と麻生副総理は、全く関与していないとの余裕の答弁で、さらに安倍総理は野党の更迭要求に対して、職責を全うして欲しいと、続投の答弁であった。野党は安倍首相に完全に舐められていると感じた。

それもそのはずで、福岡県知事選は自民党、公明党が支持する現職知事対麻生副総理が推す自民党新人候補と、共産党候補3人の争いである。どう転んでもどちらかの自民党支持の候補が当選する可能性が高い。

かつて福岡県知事選は永らく全国有数の与野党激戦の選挙が続いて来た選挙区である。それが今は野党が分裂して統一候補すら立てられていないのである。これでは野党が国会で更迭をいくら迫っても政権側は痛くも痒くもなく、馬耳東風となるのは当然である。仮に野党統一候補が立てられていれば、安倍首相も麻生副総理も即刻塚田国交副大臣を更迭せざるをえなかったであろう。

しかし今日(4月5日)になって塚田副大臣は辞任せざるを得なくなった。与党内からも更迭論が出たらしいが、安倍総理が辞任を迫らなくとも、麻生派内の知事候補の応援演説が同派の塚田副大臣の一人相撲で逆に立候補者の足を引っ張る形になった以上、麻生派としてもこの矛盾を無視できなくなったのが真相であろう。

野党は国会での政権追及の力は何かを反省して欲しい。それは選挙に際して、自民党を脅かす状態と候補者をいつでも立てられる野党連携である。

一方北海道知事選は一見与野党対決の状況となっているが、これはかつて民主党議員であった石川知裕氏が独自に立候補したことに野党が相乗りした形であり、野党共闘から生まれた候補ではない。石川氏は知事選落選覚悟で6月の参議院選挙立候補準備の狙いもあろう。

今の野党を見ていると、6月の参議院選に向かっての共闘に対して全く能天気で、統一候補作りが遅遅として進んでいない。特に小沢氏の仕掛けに対して国民民主党は割れており、立憲民主党も無関心である。

民進党が小池希望の党と合併する時も、前原民進党代表は自由党小沢氏を外して、小池ゆり子氏の言いなりになり、民進党がばらばらになったことは記憶に新しい。また枝野立憲民主党代表も当時希望の党との合併推進者であったにも拘わらず外され、それが幸いして旧民主党支持層の支持を得て今の立憲民主党があると思われる。

枝野代表が小池希望の党との合併に反対して立ち上げた訳ではなく、あてが外されやむなく立ち上げた党であり、それなりの立党の精神と理念のある党とは思われない。敢えて理念を探せば旧民主党の流れを汲んだ延長線上の政党と言えよう。それなのに旧民主党のメンバーとの連携を頑なに拒んで居るのは滑稽に見える。

かつて安倍首相が第一次安倍内閣で政権を投げ出したのは、当時の民主党の小沢幹事長の参議院選挙戦術に過半数を握られ、国会運営に行き詰まった結果だったことを思い起こすべきであろう。安倍首相もその時の苦渋は忘れていないはずである。逆に小沢なくして今の野党が連携して纏まっても怖くはないと思われているとすれば、それはその通りではなかろうか。

このような思いが、今回の塚田国交副大臣の忖度発言に対する野党の追及に対しても、自ら国交副大臣を更迭せずに、麻生派に任せた由縁であろう。6月の参議院選でも野党が今の状況であれば、数は減らしても与野党逆転は防げるとタカをくくっているとしか思えないのである。

一方朝日新聞のニュースに依れば、自由党小沢代表も玉木国民民主党代表に両党の協議の進展がないので、4月末でに回答期限を切ったらしいが、6月の参議院選挙迄に残り時間がないとの見立てであろう。

仮に国民民主党や立憲民主党から無視された場合、次の小沢戦略は何か分からないが、日米安保条約の下では北方四島交渉も困難とロシアから突きつけられ、野党の沖縄辺野古基地建設反対も限界があり、また集団的自衛権行使が閣議決定された以上、日本の安全保障は保証されなくなった事実を踏まえて、これからの日本の新しい進路、日米地位交渉のような小さな問題ではなく、例えば永世中立国への道を考えて欲しいものである。

そうすれば上記のような難問の解決も道が見えると思う次第である。

「護憲+BBS」「政権ウォッチング」より
厚顔

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1 コメント

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舐められている日本 (Unknown)
2019-04-06 19:26:52
野党は意気消沈している。とても安倍首相を追い込む情勢ではない。これは財務省の陰謀かもしれない。安倍政権が危ないとなれば、消費税増税を再び延期するからである。
問題のある安倍首相がこれほど安泰であるのは、日本人が明日の飯さえ食えればいいのだと考えているからである。
我が世の春を謳歌している安倍首相も実は海外から舐められている。
”米紙、日本の消費増税をやゆ 「安倍首相は景気悪化を決心」”
http://www.msn.com/ja-jp/news/world/%e7%b1%b3%e7%b4%99%e3%80%81%e6%97%a5%e6%9c%ac%e3%81%ae%e6%b6%88%e8%b2%bb%e5%a2%97%e7%a8%8e%e3%82%92%e3%82%84%e3%82%86-%e3%80%8c%e5%ae%89%e5%80%8d%e9%a6%96%e7%9b%b8%e3%81%af%e6%99%af%e6%b0%97%e6%82%aa%e5%8c%96%e3%82%92%e6%b1%ba%e5%bf%83%e3%80%8d/ar-BBVFm3r?ocid=DELLDHP17#page=2

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