老人党リアルグループ「護憲+」ブログ

現憲法の基本理念(国民主権、平和、人権)の視点で「世直し」を志す「護憲+」メンバーのメッセージ

倒閣を逃した「たちがれ日本」

2011-01-07 21:25:04 | 政治
たちあがれ日本の与謝野議員が民主党との連立交渉の内幕をオープンにしたと報じられている。
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20110107k0000m010023000c.html

たちあがれ日本は菅首相から平沼代表の拉致担当相での入閣の条件付きで連立政権への熱烈なラブコールを受けながら、その要請を党議で断ってしまったことは既に報じられたとおりである。

この党もみんなの党に習い鳴り物入りで立党したが、その後の世論調査での支持率は1%にも届かず泣かず飛ばずである。そしてこの党の立党の目的の一つは民主党政権打倒でもあったはずであるが、しかしこのような弱小政党が最大多数の政府与党を倒すにの並大抵なことではなく、正攻法では無理であろう。

そのような意味では、菅内閣と連立政権を組んでいれば正攻法で菅内閣を窮地に追い込み、総辞職か解散に追い込む可能性があったと思われるが、あれだけのベテラン議員が居ながら、民主党政権打倒は口先だけで、具体的な戦略戦術はなかったようである。

菅首相は溺れる者藁をも掴みたい心境であり、たちあがれ日本に策があれば、連立協議は連立後に詰めようと言うことで連立は可能だったはずである。そして通常国会が始まってから連立協議を始め、そこでたちあがれ日本の党是でもある首相の靖国神社参拝や集団的自衛権を解釈憲法で打ち出すことを連立政権維持の条件として突き衝ければ、閣内からも民主党内からも賛否両論が噴出し、菅首相がそれを纏めきれない状況になることは必至であった。そして、それが受け入れられない状況を確認して連立解消すれば、通常国会中で予算案成立の見込みも立たなくなり、内閣は立ち往生し、確実に総辞職か解散に追い込めた。こうしてたちあがれ日本は、自公のようなスキャンダルの追求ではなく保守本流の大義名分で倒閣活動ができた筈である。

しかし連立に奔走した与謝野氏にもそこまでの読みは無かったようで、皆さんベテラン議員ではあるが、党の理念に囚われ過ぎ、真面目すぎて政権打倒の具体策がなかったようである。

余談ながら、かくして菅首相は連立を断わられて九死に一生を得たが、未だに通常国会開催日が決められないようではどうなることやら、まさに政界は一寸先は闇である。参議院で野党に過半数をとられた状態で、党内ではわざわざ敵をつくって、野党と国会正常化の交渉するなど岡田幹事長、鉢呂国対委員長には至難の業であろう。外の障碍には呉越同舟、かって日本に対して毛沢東と蒋介石が手を結んだ国共合作の戦略こそ菅執行部には必要なはずである。

「護憲+BBS」「政党ウォッチング」より
厚顔の美少年
コメント
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