
うっすらと雲が浮かぶ夜明けを迎えました。今日こそは雨が降ってくれるのかと期待させましたが、時間の経過ととともに淡く白い雲の向こうに青空が見え隠れしています。きょうも、暑い暑い一日になるのでしょうか。
気がかりなことがあります。バス停近くに聳える三本の大きな柳の木のうちの一本が、葉っぱのすべてを落としているのです。あとの2本は元気そうですが、それでも何カ所の枝先には葉っぱがありません。暑い暑い天候のせい?家内の話では、樹木を枯らす細菌が広がっているという新聞記事を最近見た気がするのだと。大人二人でやっと抱えることができるほど大きく育っている樹木が、枯れた?それとも病気に罹った?暑い夏には耐えられなかったのでしょうか。何十年何百年もの間、人間世界を鷹揚に見つめてきたであろう大樹の生命の愛おしさを思います。秋になったら元気な姿を見せてほしいものです。
話は変わりますが、先日、仕事帰りに、大阪・梅田の阪神百貨店で開かれた「中古&廃盤レコード・CDセール」に行ってきました。8階催場の一画には、中高年を中心に多くのお客さんでごった返していました。1時間ほど物色して手にしたのは、なんとレコードではなくCDでした。タイトルは「十字軍の音楽」(デイビッド・マンロウ指揮・ロンドン古楽コンソート)です。塩野七生さんの「絵で見る十字軍物語」のなかに、十字軍時代のシャンソンをレコードで聴きながら考えたというくだりがあって、いちど中世古楽の雰囲気を味わってみたいと思っていたところ、多くの商品がずらりと並ぶ陳列台を覗いたとき、私の前にすうっと浮かび上がってきた、そんな出会いでした。帯には「中世ヨーロッパの戦争の歴史。十字軍の聖地遠征時の哀歌、モテット集」とあり、全19曲で構成されています。
ナッカラと呼ばれるアラビア・ペルシアの太鼓、カラムスという管楽器、レベック、リュート、ハーブ、オルガン、リコーダ...。それらを伴奏に、ソプラノ、カウンターテナー、バリトンの歌が流れます。少し聴きなれない音調ですが、部屋中に一千年前の音楽が充満する不思議。第二次遠征に参加を呼びかける「騎士たちよ」、愛人の出征を悲しむ乙女の歌「私は心のなぐさみに」、獅子心王リチャードの囚われの身の悲しさを歌った「囚われ人は」...。異教徒を憎み殺戮を繰り返す人間の心、愛おしい方との別れの辛さを歌う人間の心、聖地奪還という大義名分があるとはいえ、あまりにも異なる心の有り様に、複雑な思いがします。いや、これも現実なのでしょう。現在も世界の至る所で戦争が燻ぶっていることを思うと、人間存在の不思議を思います。
CDの解説書によれば、デイビッド・マンロウ氏は、英国バーミンガムに生まれ、バーミンガム大学などで学んだあと音楽学校で教師をしていました。でも33歳の若さで亡くなったとあります。彼が、どんな思いで十字軍の音楽をレコーディングしたのか、彼を古楽の虜にしたのは何であったのか、知りたいと思いました。バーミンガムといえば、以前にいちどお邪魔したことがあります。のっぽの時計台が印象が残るバーミンガム大学の宿舎に一泊して、早朝街をぶらり散策したことがあります。このCD、いろんな意味で親近感をもってしまいました。
気がかりなことがあります。バス停近くに聳える三本の大きな柳の木のうちの一本が、葉っぱのすべてを落としているのです。あとの2本は元気そうですが、それでも何カ所の枝先には葉っぱがありません。暑い暑い天候のせい?家内の話では、樹木を枯らす細菌が広がっているという新聞記事を最近見た気がするのだと。大人二人でやっと抱えることができるほど大きく育っている樹木が、枯れた?それとも病気に罹った?暑い夏には耐えられなかったのでしょうか。何十年何百年もの間、人間世界を鷹揚に見つめてきたであろう大樹の生命の愛おしさを思います。秋になったら元気な姿を見せてほしいものです。
話は変わりますが、先日、仕事帰りに、大阪・梅田の阪神百貨店で開かれた「中古&廃盤レコード・CDセール」に行ってきました。8階催場の一画には、中高年を中心に多くのお客さんでごった返していました。1時間ほど物色して手にしたのは、なんとレコードではなくCDでした。タイトルは「十字軍の音楽」(デイビッド・マンロウ指揮・ロンドン古楽コンソート)です。塩野七生さんの「絵で見る十字軍物語」のなかに、十字軍時代のシャンソンをレコードで聴きながら考えたというくだりがあって、いちど中世古楽の雰囲気を味わってみたいと思っていたところ、多くの商品がずらりと並ぶ陳列台を覗いたとき、私の前にすうっと浮かび上がってきた、そんな出会いでした。帯には「中世ヨーロッパの戦争の歴史。十字軍の聖地遠征時の哀歌、モテット集」とあり、全19曲で構成されています。
ナッカラと呼ばれるアラビア・ペルシアの太鼓、カラムスという管楽器、レベック、リュート、ハーブ、オルガン、リコーダ...。それらを伴奏に、ソプラノ、カウンターテナー、バリトンの歌が流れます。少し聴きなれない音調ですが、部屋中に一千年前の音楽が充満する不思議。第二次遠征に参加を呼びかける「騎士たちよ」、愛人の出征を悲しむ乙女の歌「私は心のなぐさみに」、獅子心王リチャードの囚われの身の悲しさを歌った「囚われ人は」...。異教徒を憎み殺戮を繰り返す人間の心、愛おしい方との別れの辛さを歌う人間の心、聖地奪還という大義名分があるとはいえ、あまりにも異なる心の有り様に、複雑な思いがします。いや、これも現実なのでしょう。現在も世界の至る所で戦争が燻ぶっていることを思うと、人間存在の不思議を思います。
CDの解説書によれば、デイビッド・マンロウ氏は、英国バーミンガムに生まれ、バーミンガム大学などで学んだあと音楽学校で教師をしていました。でも33歳の若さで亡くなったとあります。彼が、どんな思いで十字軍の音楽をレコーディングしたのか、彼を古楽の虜にしたのは何であったのか、知りたいと思いました。バーミンガムといえば、以前にいちどお邪魔したことがあります。のっぽの時計台が印象が残るバーミンガム大学の宿舎に一泊して、早朝街をぶらり散策したことがあります。このCD、いろんな意味で親近感をもってしまいました。
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