心の風景

晴耕雨読を夢見る初老の雑記帳

青春時代を過ごした京都に「春」を求めて

2022-03-18 10:22:55 | Weblog

 太陽が真東から昇り真西に沈むため、昼と夜の長さが同じになるのが「春分」なのだそうです。そういえば最近、陽が沈むのがずいぶん遅くなりました。いよいよ「春」です。そんな春の陽気に誘われて、昨日、京都に行ってきました。老夫婦そろって3回目のワクチン接種が終わりましたので、少し強気のお出かけでした。
 まずは京都の「春」を感じたくて、府立植物館をめざしました。河原町三条から市バスに乗って植物園前をめざします。バスに乗ると空いている席は1席。すると学生らしい女性がすっと立ち上がって「どうぞ」と。「いや、大丈夫だから座っていてください」と言いますが「どうぞ」と笑顔で勧めるので替わっていただきました。若い方から見たら、やはり私はお爺さんにしか見えないのでしょう。その後、席が空いて彼女も窓際に座ることができました。分厚い文庫本を読み耽っているジーパン姿の彼女を見て、若いっていいなあと改めて思ったものでした。
 たった4年間だけでしたが、学生時代を過ごした京都に来るといつも元気になります。半世紀経ってもです。京都の街はまだまだ当時の面影を残しています。ないのは路面電車でしょうか。いやいや私が下宿していた下鴨のお家も代替わりです。電車通りから30メートルほど奥まったところにありましたが、当時は夜遅くまで路面電車の走る音が聞こえていました。..........何年経っても、心の中は「若者」です。
 府立植物園は椿や梅がほぼ終わり桜の季節を迎える頃。河津桜を中心に何種類かの桜を愛でることができました。温室内では蘭のお花が咲いていましたが、これから徐々に開花の季節を迎えます。園内では、平日なのに子供連れや高齢者の方々が「春」を楽しんでいらっしゃいました。昼食は「森のカフェ」で「森の鹿肉カレー」をいただきました。
 この植物園、70歳以上は無料です。ご近所の方にとっては格好のお散歩コース、羨ましく思います。ただ財政悪化の折、京都府では近く有料化に踏み切るような新聞記事を読んだことがあります。止むをえませんね。
 3時間ほど過ごしたあと、お彼岸を前に知恩院に向かいました。昨年秋以来のお参りです。その後、八坂神社を歩いて河原町に向かいましたが、観光客の方々がずいぶん増えてきました。特に和服姿の若い女性の方々が目立ちました。平日なのになぜ?家内いわく、学生さんの卒業旅行ではないかと。海外旅行ができないご時世、ならば京都へということでしょうか。蔓延防止も週明けには終わるようですから、良い方向に進んでくれることを願っています。

 さて、今夜(3月18日)午後11時から同55分の間、ラジオ番組「村上RADIO 特別版 戦争をやめさせるための音楽」TOKYO FM / JFN38局ネット(関西ではKiss FM)が放送されます。村上RADIOのサイト https://www.tfm.co.jp/murakamiradio/ で村上春樹さんは、こう述べています。

「ウクライナで誰も望んでいない戦争がはじまってしまいました。それで『戦争をやめさせるための音楽』というテーマで今回、村上RADIOの特別番組をお送りすることにしました。音楽に戦争をやめさせられることができるか?たぶん無理ですね。でも聴く人に「戦争をやめさせなくちゃ」という気持を起こさせることは、きっと音楽にもできるはずです。そしてそういう気持ちが集まって、少しずつでも力を持っていくかもしれません。そういう音楽を選んでみました。聴いてください。」

 今夜は村上ワールドにどっぷり浸かることにいたしましょう。

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