巨匠が心血注いで譜面に書き記した楽譜。そこにはおなじみの音符や記号のほかに「楽語」というものが書き込まれています。音符や記号だけでは表現しきれない指示や想いを作曲家は楽語に託すのです。
音符や記号は電子的または機械的に定義してそれを正確に再現することが可能なのかもしれませんが、楽語は人間の言葉なので、その意味は人間にしか分かりません。例えば、「cantabile(カンタービレ)」とか「con brio(コン・ブリオ)」、それぞれ「歌う様に」、「生き生きと」という意味です。こういう楽語の意味をきちんと理解しておくことはとても大切です。しかもその上で本当に正確に作曲者の意図が、言葉づらだけではなくて理解できたかというとその保証はないのです。だからこそ楽語の意味をきちんと理解したうえで、さらに作曲家の意図を「推し量る」そして自分なりに「解釈する」ということが必要になってきます。
というわけで、まず楽語の意味をきちんと理解するということは音符を読むということと同様にとても重要なことです。私の教室では、一週間に一つずつ、大きな楽語カードをテーブルに置くことにしています。教室でレッスンを始める前、あるいはレッスンの終わった後に見て、一つずつ楽語を覚えてもらうためのものです。カードの表に楽語を、裏にはその意味を書いてあります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3c/ee/aa34b532c1e22024fa47e4a97ea4aee3.jpg)
たくさん作ったこの楽語カードですが、すべて一通り出し終えたので、今年からもう一度最初のものから出して置くようにしています。
なるべく早い時期からなじんでもらいたいと思って始めたことですが、残念なことに、この楽語を覚えてくれる生徒の数が少ないです。みんな一応、表も裏もちゃんと見て確認してから帰っているようなのですがどうも頭に残らないみたいです。一週間に一つだけだから大丈夫、すぐに覚えてくれると思っていたのですが甘かったようです。やはり確認と繰り返しの作業が必要なんですね。
というわけで、今年は「確かめテスト」をやろうと思っています。テストなんていうと、「ひえ~!」となっちゃうかもしれませんが、そんなに深刻に考えないでいいんですよ。少しずつ確認して、楽語を覚えるきっかけを作るためのものですから。それに抜き打ちテストはやりません。いつやるかちゃんと事前にお知らせしてからやります。そうすれば予習もできますよね。そうして少しでも楽語に早くから慣れ親しんで欲しいので、敢えてテストと銘打つことにしました。
今年、始めの1週間の教室が終わりました。これから今年、みんながどんなに成長していってくれるか楽しみです。ワクワクしながら取り組みたいと思います。
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音符や記号は電子的または機械的に定義してそれを正確に再現することが可能なのかもしれませんが、楽語は人間の言葉なので、その意味は人間にしか分かりません。例えば、「cantabile(カンタービレ)」とか「con brio(コン・ブリオ)」、それぞれ「歌う様に」、「生き生きと」という意味です。こういう楽語の意味をきちんと理解しておくことはとても大切です。しかもその上で本当に正確に作曲者の意図が、言葉づらだけではなくて理解できたかというとその保証はないのです。だからこそ楽語の意味をきちんと理解したうえで、さらに作曲家の意図を「推し量る」そして自分なりに「解釈する」ということが必要になってきます。
というわけで、まず楽語の意味をきちんと理解するということは音符を読むということと同様にとても重要なことです。私の教室では、一週間に一つずつ、大きな楽語カードをテーブルに置くことにしています。教室でレッスンを始める前、あるいはレッスンの終わった後に見て、一つずつ楽語を覚えてもらうためのものです。カードの表に楽語を、裏にはその意味を書いてあります。
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なるべく早い時期からなじんでもらいたいと思って始めたことですが、残念なことに、この楽語を覚えてくれる生徒の数が少ないです。みんな一応、表も裏もちゃんと見て確認してから帰っているようなのですがどうも頭に残らないみたいです。一週間に一つだけだから大丈夫、すぐに覚えてくれると思っていたのですが甘かったようです。やはり確認と繰り返しの作業が必要なんですね。
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