ピアノの音色 (愛野由美子のブログです)

クラシックピアノのレッスンと演奏活動を行っています。ちょっとした息抜きにどうぞお立ち寄り下さいませ。

意外にわかってない

2014年04月22日 | レッスンメモ
ピアノを教えていて、こちらが普通に使っている言葉の意味を相手が誤解していたとか、知らないままでやり過ごしていたということに気がつくことがあります。一番分かり易い例は拍子記号ですね。四分の三拍子とか八分の三拍子とかいうやつ。これ、算数で習う四分の三とか八分の三という分数の意味ではありません。四分の三拍子というのは一小節の中に「四分音符」が「三つ」という意味です。二分の二拍子なら「二分音符」が「二つ」です。八分の三拍子なら・・・、もうお分かりですね。「八分音符」が「三つ」です。学校で分数を習う前にこの拍子記号の意味を教え込んでしまえば楽チンです。大人の生徒や保護者の方の中には、初めてこのことを知って、「えっ、そうだったんですか!」とびっくりすることがあります。

私は拍感を身につけることが大事だといつも言っていますが、それにはこの拍子記号の意味を正しく理解して、四分の四拍子と二分の二拍子の違いを聴き分けること、そしてもちろん弾き分けることが大切なのです。これを算数で使う分数だと勘違いしていたら、たとえば四分の三拍子と八分の六拍子は同じものだということになって、違いが分からなくなってしまうでしょう。実際にそんな弾き方をしている人も少なくありません。拍子記号は分数ではないので「約分」してはいけないのです!

以前から楽典やソルフェージュをもっと強化しなくてはいけないと感じていたので、今月から楽典・ソルフェージュ専門のクラスを通常のレッスンとは別に設けることにしました。日頃のレッスンで私が普通に使っている用語の意味をみんなほんとにきちんと正しく理解しているのかどうか。みんなわりとおとなしくてシャイなので、分からなくても「それどういう意味ですか?」と聞き返してくる生徒はほとんどいないんですよね。でも、たまに私の方から「これ、どういう意味かな?」と尋ねてみると、ある程度弾けるようになってる生徒でも、「あらまあ!」という感じになることがあります。意外と基本的なことが抜け落ちてたりします。

これは先生の私が悪かったと反省しきりです。限られたレッスン時間の中では、「さあ聴かせてね。今週はどんなになった?」と聴くのを楽しみにしてるものですから、とにかくピアノを弾いてもらってそれで時間はすぐに経ってしまうわけで、楽典の方は「もうこんなに弾けるんだから、基礎的なことは当然知ってるよね~」とにこちらの方が勝手に甘えていたのです。

でもこれではいけません。いくら弾けても音楽の基礎理論をしっかり学んでおかなければ後になって生徒が苦労する、恥をかいてしまう。この状況を何とかせねば!というわけで今月から通常のレッスンとは別に楽典とソルフェージュのためのクラスを設けることにしました。とりあえず月二回程度のペースですすめて行こうと思っています。まだ、始めて間もないのですが、手ごたえ十分。みんなで楽しそうにやってくれます。始めて良かったと思っています。

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