名古屋から発するブログつぶて・凡人のひとりごと

身の回り、世間のできごとをを日記風に記す(紙つぶてならぬブログつぶて)。

混迷の普天間移設

2009-12-07 21:07:00 | Weblog
2009.12.7
 沖縄の米軍普天間基地の移設問題が連日の如く報道されている。
 そもそも普天間飛行場移設問題は1995年9月に起こった米兵による少女暴行事件をきっかけに沖縄県民の怒りを抑える手段として96年4月、普天間飛行場の全面返還を日米政府が合意したことに始まる。
 そして同年12月に普天間の移設候補地として沖縄本島の東海岸沖とされた。その後、太田昌秀知事は県内移設に反対したが、稲嶺恵一知事は名護市辺野古沿岸域に移設することを表明した。
 さらに、日米両政府は2005年、普天間基地の移設先をキャンプシュワブ沿岸部に変更することで合意した。
 普天間基地を抱える宜野湾市は一刻も早い移設を望んでいることはいうまでもないが、移設先として指名されたキャンプシュワブを抱える名護市及び宜野座村の住民は強く反対している。
 民主党政権は普天間基地の県外・国外移転をマニフェストに掲げてきたが、ここにいたって迷走してしまっている。
 岡田克也外相は一時、嘉手納基地への統合案の検討を表明したが、地元の猛反発にあってしまった。北沢俊美防衛相は日米で合意済のキャンプシュワブ沿岸部を主張しているようだが、鳩山首相は煮え切らない。結局、年内決着は見送ることとされた。
 日本における米軍基地の歴史・現状、沖縄県民の願い・感情などから推し量れば、もはや県内移設はあり得ない。また国内の他の場所など誰が考えても受け入れるところなどどこもない。
 そうなると①鳩山政権は米側と自民党政権で合意した現行案を受け入れる ②米側が鳩山政権と新たな移設先を再検討するの二つしかない。②の場合は国外(例えばグァム)への移設しかないといってよいだろう。 
 米側は現行案が呑めなければ移設計画は白紙化し、普天間基地をそのまま残す、と脅かしているようだが、何よりも民意を尊重するという立場に立つならば、そんなことでは国民の支持は得られない。こうした民意を受けて政権が交代し、民主党政権が生まれたことをアメリカ自身も認識してこそ真の日米同盟ではないか。
 鳩山首相が国外移転またはそれに順ずることを言えるかどうか、その力量が問われているし、また多くの国民はそれを期待している。