田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

宙に舞う小鳥の胸毛。 麻屋与志夫

2015-03-16 17:55:10 | ブログ
3月16日 月曜日

●「キャー」という布を裂くような悲鳴。

表庭の門の辺りでカミサンの悲鳴がした。

孫娘に身ぶりでなにか説明しているらしい。

声だけがつづいて聞こえてきた。

そうだ、Mが大学合格のよろこびを伝えに来ているのだった。

わたしが駆けつけなくても心配ないだろう。

わたしはホリゴタツでうとうとしていた。

●「鳥の頭がある」それを聞いただけで、悲鳴のわけを納得した。

ブラッキーが小鳥を捕まえた。

頭と羽毛だけをのこして食べてしまったのだ。

食い散らかされた小鳥の死骸を見て、

カミサンは悲鳴を上げたと言うわけだ。

●さきほど、VIVAに猫たちのトイレの砂を買いにでかけた。

庭にでた。

中空を蝶が舞っていた。

いや蝶と見えたのは、鳥の胸毛だった。

あまりに軽いので、春風に浮かび、流されていたのだった。

まるで生きているようだった。

庭にはかなりの鳥の毛が散乱しているだろう。

孫娘に声高にはなしかけている。

「あしたはゴミの収集日よ」というカミサンの声が聞こえる。

鳥の死骸を孫娘にゴミ袋につめてもらっている。

2人の声を聞きながら、

孫娘とカミサンの動きを視覚化して脳裏に浮かべていた。

●春が来たわが家の狭小庭園でも、

自然の弱肉強食が展開されていると知るのはおどろきだ。




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