音楽の大福帳

Yoko Nakamura, 作曲家・中村洋子から、音楽を愛する皆さまへ

■ Chopin 前奏曲Des-Dur 「雨だれ」 の源泉は、平均律 3番 ■

2012-05-27 22:30:22 | ■私のアナリーゼ講座■

■  Chopin が見た≪平均律クラヴィーア曲集≫アナリーゼ講座 ■
     第 3回 平均律 第 1巻 第 3番 前奏曲とフーガ Cis-Dur 嬰へ長調
   ~ Chopin 前奏曲Des-Dur 「雨だれ」 の源泉は、平均律 3番

                      2012.5.27      中村洋子

 

 

★平均律 3番  Cis-Dur 嬰ハ長調 は、調号に 「 ♯を7つ 」 もち、

Bach の時代には極めて珍しい、革新的な調性です。

 

★ Cis-Dur 嬰ハ長調の異名同音調は、 Des-Dur 変ニ長調です。

 Des-Dur は、 「♭を 5つ 」 もちますが、聴いているだけでは、

 Cis-Dur も Des-Dur も、同じに聴こえますが、微妙に異なります。

 

★ Chopin  は、この異名同音調がもつ、微妙な効果の違いを、

極めて巧みに使い分け、彼独自の音楽空間を創出することに、

見事に、成功しています。

この点を、講座で詳しくご説明いたします。

 


 
★ Chopin の 「 雨だれ 」 (前奏曲Op.28-15) と、

 Bach の 3番前奏曲は、非常に多くの共通点をもちます。

 「 雨だれ 」 を、透かして見ますと、3番前奏曲が見えてくると、

言ってもいいでしょう。

 

★ Chopinによる、3番フーガへの 「 書き込み 」 を分析することにより、

このフーガを、彼がどのように、捉えていたか、よく分かります。

 Chopin  は、極めて ≪ 堅固な構造 ≫ を、フーガに発見していたのです。

これは、私たちが Bach を学ぶ際、格好の手引きとなります。

「 雨だれ 」 は決して、感情の赴くまま即興的に、

書かれた作品ではないのです。

■講師: 中村 洋子

■日  時 : 2012年 6月 18日 (月) 午前10時00分 ~ 12時 30分

■会  場 :  カワイミュージックスクールみなとみらい        
          横浜市西区みなとみらい4-7-1 M.M.MID.SQUARE 3F
         ( みなとみらい駅 『出口1番』 出て目の前の高層ビル 3F )

■会 費 : 3,150円  ( 要予約 )  Tel.045-261-7323 横浜事務所
                    Tel.045-227-1051 みなとみらい直通

 

 

                          ※copyright © Yoko Nakamura
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